内容説明
文学者たちの想い出、エスペラントをめぐる交友、しなやかな児童文学論、シベリア抑留体験。時代に抗して、真摯に書き語り続けた精神の軌跡をみわたす作品集。
目次
文学的散歩―プロムナード・リテレル
火筒のひびきが遠ざかったあと
『英語青年』を生き残らせたR.F.閑談
中里介山の色あざやかな赤門
人生の光芒を残した政治家
兵隊服の中野重治
あたたかい人
縁あって魯迅の孫娘を知る
蕭軍の来日を迎えて
こがらしの森
編集者のことば―エロシェンコ全集によせて
エロシェンコと長谷川テル
北京の世界語者たち
世界語百年の歴史をめぐる人々
エロシェンコの刃か
児童文学の王国イギリス
私と児童文学
アグネス・スメドレーの人と作品について
クロポトキンと日本
『極光のかげに』あとがき
俘虜記の頃
シベリアに眠る人々を思う―新しい日ソ関係のために
追想のシベリア―胸に迫る“棄民”の無念
あすのシベリアのために
シベリア抑留問題に尽力した男の人生―白井久也『ドキュメント・シベリア抑留』書評
歴史家の重い責務―『シベリアの日本人捕虜たち』書評
著者等紹介
高杉一郎[タカスギイチロウ]
1908‐2008。伊豆に生まれる。作家、翻訳家、編集者、和光大学名誉教授。1933年、改造社に入社、36年より同社の雑誌『文藝』の編集主任。44年に召集され関東軍に配属、敗戦後は4年間、シベリアに抑留される。49年に復員、翌50年に出版した、シベリア体験を綴った『極光のかげに』がベストセラーとなる。その後、静岡大学教授、常葉女子大学教授を経て、1973年より和光大学人文学部教授
太田哲男[オオタテツオ]
1949年、静岡県に生まれる。東京教育大学大学院博士課程(倫理学専攻)中退。桜美林大学教授(日本思想史)。博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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