内容説明
ジークムント・フロイト(1856‐1939)が残した二百余におよぶ著作のなかから重要著作を精選。『ヒステリー研究』(1895)から『精神分析的研究からみた二、三の性格類型』(1916)まで。自由連想法に到達し、エディプス・コンプレックスの発見、幼児性欲の洞察を経て、精神分析の古典的技法・理論を精力的に発表・形成してゆく道程が明らかになる。
目次
『ヒステリー研究』を読む
『科学的心理学草稿』―忘れ去られ数奇な運命をたどった難解で異色の論文
『夢判断』を読む
『日常生活の精神病理学』―発掘されるこころの真実
『あるヒステリー患者の分析の断片』―「症例ドラ」
もしも、もっとよく眼をこらして見るならば―『性欲論三篇』を読む
『機知』―冗談の精神分析
『W.イェンゼンの小説『グラディーヴァ』にみられる妄想と夢』―空想・妄想から愛の自覚へ
『ある五歳男児の恐怖症分析』―「ハンス症例」
『強迫神経症の一症例に関する考察』―「ねずみ男の症例」〔ほか〕
著者等紹介
西園昌久[ニシゾノマサヒサ]
1928年福岡県生まれ。1953年九州大学医学部卒業。九州大学医学部助教授、福岡大学医学部教授を経て、同大学名誉教授。心理社会的精神医学研究所を開設。前、日本精神分析協会会長
北山修[キタヤマオサム]
1946年淡路島生まれ。1972年京都府立医科大学卒業。ロンドン大学精神医学研究所にて2年研修。現在、九州大学大学院人間環境学研究院教授。南青山心理相談室に参加。日本精神分析学会会長。医学博士
松木邦裕[マツキクニヒロ]
1950年佐賀県生まれ。1975年熊本大学医学部卒業。現在は精神分析個人開業および兵動クリニック(福岡市)に勤務
藤山直樹[フジヤマナオキ]
1953年福岡県生まれ。1978年東京大学医学部医学科卒業。現在、上智大学総合人間科学部心理学科教授。東京神宮前に個人開業
福本修[フクモトオサム]
1958年神奈川県生まれ。1982年東京大学医学部医学科卒業。2000年タヴィストック・クリニック成人部門課程修了。現在、恵泉女学園大学人文学部教授。代官山心理・分析オフィス、長谷川病院に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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五月雨みどり
清水聖