昭和初年の『ユリシーズ』

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昭和初年の『ユリシーズ』

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  • サイズ B6判/ページ数 292p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622071464
  • NDC分類 933
  • Cコード C1095

出版社内容情報

本書の狙いは、「昭和初期のわずか十数年のあいだの『ユリシーズ』騒動の経緯を、単なる編年的な経過報告ではなく、できるだけ直接資料に当たって、具体的にたどることにある。伊藤整の言葉でいえば、〈混乱と、行きすぎと、やり直しの苦渋に満ちた時代〉の様相を、『ユリシーズ』翻訳という鏡を通して眺めてみることにある。

『ユリシーズ』は数しれない雑多な物語を内包する作品である。誰でもがそこから自分なりの物語を紡ぎだすことができる。同時に、作品の受容に関しても、じつにさまざまな物語をこれまでに生み出してきた。本書は、昭和初年代の日本を舞台にした『ユリシーズ』の、熱気と混乱と苦渋に満ちた受容の物語である」(まえがき)。

日本におけるジョイス受容、本書においてそれはまず、丸善の洋書売り場に佇む芥川龍之介から幕が明く。ついで、野口米次郎から土居光知・堀口大学へとつづき、さらに伊藤整らによる『ユリシーズ』翻訳と心理主義に対する小林秀雄の激烈な批判によってクライマックスを迎える。その後に西脇順三郎や春山行夫の論評、第一書房と岩波文庫による翻訳合戦、『ユリシーズ』をめぐる猥褻と検閲の問題など、文壇の域を超えた文化的・社会的事件が生き生きと語られてゆく。『ユリシーズ』の翻訳=出版の諸相を日本の現代史に位置づけ、その軌跡と意義を明らかにした第一級の論考。


川口喬一(かわぐち・きょういち)
1932年北海道に生まれる。筑波大学名誉教授(文学博士)。著書『ベケット--豊饒なる禁欲』(冬樹社)、『イギリス小説の現在』(研究社出版)、『小説の解釈戦略--『嵐が丘』を読む』(福武書店)、『現在の批評理論(全三巻)』(共編)。『イギリス小説入門』『文学の文化研究』(編著)、『「ユリシーズ」演義』『最新 批評用語辞典』(共編者)(以上、研究社出版)。訳書 ベケット『蹴り損の棘もうけ』、『マーフィー』(以上、白水社)、ソンタグ『ラディカルな意志のスタイル』(晶文社)、ジェイムソン『言語の牢獄』ハッチオン『ポストモダニズムの政治学』(以上、法政大学出版局)、サザーランド『ヒースクリフは殺人犯か?』『現代小説38の謎』(以上、みすず書房)、イーグルストン『「英文学」とは何か--新しい知の構築のために』(研究社)ほか。

内容説明

『ユリシーズ』本邦初の翻訳=出版は一つの事件であった。伊藤整vs.小林秀雄、第一書房と岩波文庫の合戦、猥褻と検閲等、本を巡る熾烈なドラマを詳細に描く。

目次

プロローグ 芥川龍之介とジョイス
第1章 野口米次郎とジョイス
第2章 『ユリシーズ』登場―杉田未来、土居光知、堀口大学
第3章 伊藤整氏の奮闘
第4章 西脇順三郎と春山行夫
第5章 第一書房対岩波文庫―『ユリシーズ』翻訳合戦
第6章 『ユリシーズ』裁判―猥褻と検閲
エピローグ 『ユリシーズ』再訪

著者等紹介

川口喬一[カワグチキョウイチ]
1932年北海道に生まれる。筑波大学名誉教授(文学博士)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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きつね

4
野口米次郎、土居光知が初期受容者だったそうで。勉強になります。森田草平のディスられっぷりも笑える。290「ほぼ『海外の』文献をなぞるだけの、無風状態に身を置いた研究者の姿勢に、『われわれのジョイス』という視点がまったく欠如していることに、苛立ちを隠せなくなった」というのはわかるのだが、昔の人の理解の浅さを揶揄するトーンが多い。「われわれ」というのが「現代の日本人研究者」ていどの意味に、結果的に矮小化されてはいまいか。現代の研究水準から誤訳と誤解釈を指摘して訳者の理解全体を疑うような展開になってしまっている2013/08/26

hitotoseno

2
ユリシーズ受容史ならびに日本における「意識の流れ」論といったところ。日露戦争の結果が遠くアイルランドの地にあってはナショナリズムの高揚に一役買った、なんて本当かどうかわからない話が『ユリシーズ』の訳注にあったが、一方でジョイスの革新的な手法は遠く日本の地にあっては新奇さを求める文壇によって(丸山眞男風に言えば「タコツボ」的に)歓迎されたというお話。まあこの頃の文壇は若かったので(今も大概だが)、微笑ましい話が並ぶが、伊藤vs小林の「意識の流れ」論争は、西脇や春山のユリシーズ論と加えて一読の価値あり。2015/10/08

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