OD>パリ随想 - ら・みぜーる・ど・りゅっくす (OD版)

OD>パリ随想 - ら・みぜーる・ど・りゅっくす (OD版)

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  • サイズ B6判/ページ数 324p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784622062028
  • Cコード C0040

出版社内容情報

【オンデマンド版】本書は、若くして単身パリに留学し、その後オルセー原子核物理研究所の主任研究員として活躍した湯浅年子の、貴重な経験に裏打ちされた〈思い出と意見〉からなりたっている。
第二次世界大戦におけるフランスのナチスに対する抵抗、敗北間際のドイツ・ベルリンの様相、焦土と化した東京の風景、また思いやりにみちた恩師ジョリオ・キュリーとの心あたたまる師弟関係、ジャン・ゲーノー夫妻、リュシアン・クートーなど親しい人たちとの興味深い交友、そしてまた〈五月革命〉に関する鋭く精確な考察など、さまざまな対象のなかに、著者は女性科学者としてめぐまれた感受性と批評精神をはたらかす。そのしなやかな眼差しは、ひとつの生きられた時の記録であると同時に、大きく科学を中心にした現代史でもあるような空間をとらえている。
ながく異邦に生活し、さまざまな体験を味い、その間原子核物理の研究に研鑚してきた著者の生き方・感じ方の誠実さは見事な一貫性を保っているし、また、ジョリオ夫妻に親しく師事した著者があかしてくれる、偉大な科学者の素顔、その研究姿勢などは読者に新鮮な感銘をあたえるだろう。

湯浅年子の本
・パリ随想――ら・みぜ-る・ど・りゅ
・続・パリ随想――る・れいよん・う゛ぇーる
・パリ随想3 ――むすか・のわーる

湯浅年子 (ゆあさとしこ)
1909年東京に生れる。1931年東京女子高等師範学校(現お茶の水女子大学)理科、1934年東京文理科大学物理学科卒業。1940年フランスに留学、コレジ・フランス原子核化学研究所にてジョリオ・キューリーの指導を受ける。1945年終戦直前に帰国し、母校女高師(のちにお茶の水女子大学)の教授となる。1949年再び渡仏し、コレジ・ド・フランス原子核物理・化学研究所のジョリオ教授のもとで共同研究に従事する。日本およびフランスで理学博士。1973-74年パリ大学原子核研究所主任研究員。1974年CNRS(フランス国立中央科学研究所)名誉研究員。1980年2月パリにて死去。著書『続・パリ随想』、『パリ随想3』、(みすず書房、1977、1981)ほか。訳書『ジョリオ・キューリー遺稿集』(法政大学出版局、1961)ピカール『F.ジョリオ・キューリー』(河出書房新社、1970)ほか。

オンデマンド版とは:
書籍の内容をデジタル・データで保存し、注文が入った時点で印刷・製本するシステムです。内容はオリジナル本と変わりはありませんが、装丁、外見等が異なります。
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