二つの文化と科学革命 (新装)

二つの文化と科学革命 (新装)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622049708
  • NDC分類 400
  • Cコード C1010

出版社内容情報

イギリスにおける、科学的文化と人文的文化の隔絶を問題として提起。教育制度改革を提言する。

内容説明

C.P.スノーを一躍、世界の有名人にした1959年のリード講演「二つの文化と科学革命」は、西欧、ことにイギリスにおける科学的文化と人文的文化の隔絶と対立が文化そのものはもとより、正常な社会の進歩までをも阻害しているとして、伝統的な教育制度の抜本的改革を断行すべきことを提言したものであった。本書には、リード講演「二つの文化と科学学命」をはじめ「その後の考察」、「二つの文化に対する批判への解答」を収め、また「二つの文化」をめぐる批判論文11篇が併せて収録されている。

目次

1 二つの文化と科学革命―1959年度リード講演(二つの文化;生まれながらのラダイトとしての知識人;科学革命;富めるものと貧しいもの)
2 その後の考察
3 「二つの文化」にたいする批判への答

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

山口透析鉄

25
県内の図書館本より。順番でいえばこちらの本を先に読むべきでした。大元になっている公演とそれに対する補遺の文章、及び解説文が収録されていて、原註の他、詳細な訳者註もついています。 公演は私の生まれる10年前、TVが普及しつつある時期にされたものなので、古びている部分も当然、あるのでしょうが、人文学と自然科学の双方の知識ってやっぱり必要でしょう。科学史や科学哲学、情報機器の進展といったところがその後の世界では顕著ですが、お互いに共通する言葉が必要で、そのために必要な人間としても素養、あるとは思いますね……。2024/09/05

志村真幸

2
 スノーが1959年にケンブリッジで行った講演「二つの文化と科学革命」と、それに対する各界からの批判文11篇、批判を受けてのスノーの回答・考察が収められている。  いまだに十分な有効性を保つ有益な書。主眼は、文系知識人と理系研究者の乖離の指摘にある。文系の人間は理系の人間を頭の固い非人間的なやつと軽蔑し、理系は文系を古臭くて実用的でないやつと軽蔑している。スノーは特に、文系知識人が理系研究者の価値を理解していないことが、国家の繁栄や進歩を阻害していると主張する。そして改善のため教育改革を要求するのである。2020/08/04

mashi

2
科学史の一重要文献のつもりで読んだのだけど、結果的には文芸批評(あるいは文芸批評批評)として面白かった。2017/01/24

はくいうさぎ

1
理系/文系の話題が出るときの必読本、というイメージで読破。難しい。当時のイギリスの時代背景、特に科学技術の研究者の立ち位置、「文化人」の階級などの文化を知らずに、安易に現代の日本に当てはめて議論するのは危険かもしれないと感じた。2019/05/02

かった

1
スノーの著名な講演。前から関心はあったが読んでみて初めてこれが講演だと知った。二つの文化、つまり科学者の文化と伝統的な文学的知識人の文化の間には深い溝があり、互いに相互不信があることを説く。そのうえでどちらかと言えば科学的知識を普及することの重要性に立ってそのためには教育が重要というのが文脈と思われる。 ただしかなり難解な文章構造であり一筋縄ではいかない。 コリーニの解説が面白い。スノーの論説の難を説きながらその現代的な意味を再構築する。2018/10/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/170839
  • ご注意事項

最近チェックした商品