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大人の本棚
江戸俳諧にしひがし

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622048305
  • NDC分類 911.302
  • Cコード C1395

出版社内容情報

「江戸俳諧、と聞いて過去のものと思うのはやめよう。江戸俳諧は今日という時代を泳ぐのに、他に換えがたい同伴者となってくれるだろう。江戸俳諧という滑稽と繊細のシャワーを思いきり浴びてみたい」(飯島耕一「自序」)。

江戸の俳諧といえぱ、芭蕉に蕪村に一茶。こうした定番はもういい加減にしよう。江戸文芸の百花繚乱がこの三人にとどまるわけがない。

本書は、今日を代表する詩人と俳人が自らの眼識によって選んだ「江戸俳諧の華」を大人の一般読者に送りとどけるものである。

まず「にし」(飯島)からは、西鶴に上田秋成、太田南畝、平賀源内、朋誠堂喜三二などの意外な魅力をお伝えする。加藤による「ひがし」は深い造詣を存分に発揮して、其角や成美など、一癖ある俳人たちの真髄をじっくりと明らかにしてくれる。「風流の第一義に徹して諧謔を愛し……草庵あるいは市井に隠れた俳人たち」(加藤)への最高のオマージュ。

飯島耕一(いいじま・こういち)
1930年、岡山に生まれる。1952年、東京大学文学部仏文科卒業。2000年3月まで明治大学教授。詩集に「他人の空」「ゴヤのファースト・ネームは」(高見順賞)、「浦伝い 詩型を旅する」などがあり、評論集に「日本のシュールレアリスム」「萩原朔太郎論」「俳句の国 徘徊記」「定型論争」「バルザックを読む漱石」「〈虚栗〉の時代――芭蕉と其角と西鶴と」などがある。他に長篇小説三部作「暗殺百美人」(ドゥマゴ文学賞)、「六波羅カプリチョス」「小説平賀源内」、みすず書房より「飯島耕一・詩と散文」全5巻が刊行されている。

加藤郁乎(かとう・いくや)
1929年東京に生まれる。1951年早稲田大学文学部演劇科卒業。商事会社経営、日本テレビに勤めるなどしてより43歳で筆一本を生業とする。句集に「球体感覚」「形而情学」(第6回室生犀星詩人賞)、「初昔」(第18回日本文芸大賞)、「加藤郁乎俳句集成」、詩集に「終末領」「閑雲野鶴抄」ほか。考証評論に「江戸の風流人」正・続、「江戸俳諧歳時記」「近世滑稽俳句大全」ほか、小説に「エトセトラ」「膣内楽」、回想記「後方見聞録」などがある。

内容説明

銭臭き人にあふ夜はおぼろなり。旅回りの俳諧から吉原の風流へ。其角に西鶴、秋成・抱一・成美など、芭蕉に並立する独歩の俳人たちへの最上の手引き。

目次

江戸俳諧にしひがし その1(詩的行為としての評釈―安東次男と芭蕉;漫筆・江戸俳諧;俳諧師西鶴;安永・天明期の文人たちと俳諧;無腸あれこれ;芭蕉の吐いた語、「頽廃空虚」)
江戸俳諧にしひがし その2(隣人其角;わが友、江戸俳諧)

著者等紹介

飯島耕一[イイジマコウイチ]
1930年、岡山に生まれる。1952年、東京大学文学部仏文科卒業。2000年3月まで明治大学教授。「暗殺百美人」(ドゥマゴ文学賞)などの著作がある

加藤郁乎[カトウイクヤ]
1929年東京に生まれる。1951年早稲田大学文学部演劇科卒業。商事会社経営、日本テレビに勤めるなどしてより43歳で筆1本を生業とする。句集に「球体感覚」「形而情学」(第6回室生犀星詩人賞)、「初昔」(第18回日本文芸大賞)ほか
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