出版社内容情報
アレックはレイプ犯か? なぜドラキュラは英国へ? 文学的難問を名推理する教授探偵の事件簿。
内容説明
アレックはレイプ犯か?月経は小説に表現されたか?なぜドラキュラは英国へやって来るのか?34の文学的難問をみごとに推理する教授=探偵の事件簿。
目次
サー・トマスの富はどこから来たのか?―ジェイン・オースティン『マンスフィールド・パーク』
ウェイヴァリーはイギリス人の血をどれだけ流したのか?―ウォルター・スコット『ウェイヴァリー』
六月にリンゴの花?―ジェイン・オースティン『エマ』
エフィー・ディーンの想像妊娠―ウォルター・スコット『ミドロージアンの心臓』
ヴィクターは怪物をどのようにして作ったのか?―メアリ・シェリー『フランケンシュタイン』
オリヴァーは夢を見ているのか?―チャールズ・ディケンズ『オリヴァー・トゥイスト』〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
timeturner
7
19世紀あたりの文学が好きな人には刺激的なテーマが36も陳列されている。話の筋をある程度までバラしてはいるんだけど、推理小説ではなく文学なので気にならない。むしろ、思いがけない視点から見せられた問題が面白くて、どうしてもその作品を読みたくなる。2021/04/15
アトレーユ
6
たまに読み返したくなる本。タイトル通り、海外の名作、と言われている作品の、語られていない部分を推理して楽しむ本。矛盾探しではなく、本編にはあまり支障のない部分、読者の想像にお任せします的な部分を、いってみれば勝手に推理。作品を読んだあとに読むと余韻を楽しめる、おまけのような感じで楽しい♪2015/09/29
takeakisky
1
箸休めに読み始めた。世の中には、いろいろな読み方をする人がいるよね、という思いと同時に、自分の知識と大きく乖離した途端、物語が色褪せる経験も頭をよぎる。小説的真実、小説的時間、小説的偶然が閾値をこえると蓋然性が無くなり、フラストレーションを感じる。閾値は高い人もいれば、低い人もいる。著者は閾値を意図的に低くし、不手際は許す立場をとり、とても読みやすい。下世話に堕ちず常識的。中盤面白いところ目白押し。特に、時間に関する種々の考察は一読の価値。スリリングな論考もあり、なるほどがたくさん。思いのほか楽しく読む。2025/08/13
saba
1
名作小説の謎や矛盾を科学的に(と言うのか)論証していくシャーロキアン的な楽しみを書きまくる作品。まだらの紐は確かにね…。2015/03/01
ピオ
1
興味をそそられる題名だが、内容は深い。読んだことのない作品のほうが多く、最後まで読むのに忍耐力が必要だった。この本を読んで私もひとつ疑問が。「翻訳者はなぜ日本公開時の映画名を無視するのか?」2010/04/15




