出版社内容情報
70歳の詩人がインタビューに答えて語る、女にとっての想像の秘密と恋人たち。半自伝的な小説。
内容説明
ニューイングランドの海辺の別荘に独り住む女性詩人…。ある日、若い男女がニューヨークからインタヴューにやってくる。あなたに詩の霊感をあたえるミューズはだれですか?詩人は、過去に愛した女たちや夫を想い出す。女性の芸術家にとって創造の源泉は何だろうか?サートンの小説の代表作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アマヤドリ
5
こころの変遷をとんとんと整理されるような。ちゃんと色を付けて差し出されるような。でも全体としてはより深みへ押し出され、今も泳ぎ続けている。2010/06/16
茶器
3
「ミューズはいつも質問のかたちで現れるのよーーそれが対話を始めさせるの」「詩を書くことによってのみ、答えることが出来る。対話はミューズとではなく、自分との対話なの」2015/11/11
あいふみ
2
高校生のころ読んで、時々思いだす。老女には16歳の男友達がいるというのが一番覚えていること。人生には奇跡的な出会いがあると、思わせてくれた本。そして、私は何度か奇跡的な出会いがあって、だから今もこの本のことを思い出す。
Kanako ONO
2
図書館で借りた本(絶版本)。老境にさしかかった女性詩人と少年の対話の間にジャーナリストのカップルによるインタビュー。「どんな種類のものであれ、権力は詩人には禁じられていると信じて、わたしは生きてきたの」「一つには、それは個人的自由の終わりだから。(…)何よりも、ほかの人間にたいする自分の影響力についてけっして思いわずらってはいけない。権力は、人に四六時中それだけをするよう要求するわ。」(p.224)「でも、女性の芸術家の場合、彼女は女としての自分を犠牲にしてそれを成就するの」(p.240)2019/09/14
kentaro mori
1
素晴らしかった!会話のひとつひとつが詩であり、沈黙が詩であった。2021/06/13