月食の日

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 159p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163278100
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

まるでやわらかな幾何学のように描かれた人間関係。全盲の青年をめぐる人々を、鮮やかに切り替わる視点で活写する傑作!「たそがれ刻はにぎやかに」を併録。

著者等紹介

木村紅美[キムラクミ]
1976年、兵庫県生まれ。その後、福岡県、千葉県、宮城県などに住む。明治学院大学文学部芸術学科卒業。2006年、「風化する女」で第102回文學界新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ムーミン

35
全盲の方が見る夢の具体など考えたこともありませんでした。読書の面白さを改めて感じました。2020/10/04

林 一歩

22
表題作、一人称の語り手の視点が頻繁に切り替わり読み難い。手法として否定はしないが、筆力が覚束ないため苛立ちしか感じない。2014/02/23

野の花

19
目の見えない人に絵画を説明するのは大変ですね。ダリのあの絵は特別で説明しやすそうですが、印象派の絵などは色の感じとか大変そう。2017/03/29

ぴょこたん

17
知り合いに教えられた本。芥川賞候補にもなったらしい。「月食の日」盲目の男・有山隆をフィルターにして見えてくる、周囲の人々の心理劇。盲目の表現にリアリティがある。 「たそがれ刻はにぎやかに」認知症ぎみで病の気もある老女くららのもとに、住所不定無職の顕が身を寄せ、あまつさえ金もだましとろうと画策する。田山花袋の「蒲団」を思い出した。なんともじめじめした私小説の印象。まさに芥川賞にふさわしい作品と思う。2015/06/12

ろっか

12
「これ以上愉しいたそがれ刻は、もう、きっと、訪れない。」 【月食の日】よりもう一つの【たそがれ刻は〜】の方が読みやすかった。同じ段落で改行するごとに人物が入れ代わり。文を読み終えてやっと誰の視点か分かる。あとから追いかけてくるような、たゆたうような。誰かの頭の中をまるごと見ているみたい。でもなぜか今の私にぴったり合っている気がして。不思議な本でした。2013/08/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/563065
  • ご注意事項