アンナ

アンナ

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  • サイズ B6判/ページ数 281p
  • 商品コード 9784622023531
  • NDC分類 933
  • Cコード C1047

内容説明

もし愛する人が重い精神病にかかったとしたら、あなたはそのときどう対処するだろうか?本書は分裂病の妻アンナの最期の3カ月を克明に記録した、作家デイビッドの看護日誌という形をとった小説である。かつて反精神医学運動の旗手として活躍したR.D.レイン博士が実名で登場する。自分が罪深いという妄想にとらわれ自殺をはかり火傷を負ったアンナの凄絶な死とのたたかい。ここには狂気をめぐるさまざまな主題が見いだされる。愛と性、家族。イギリスの先進的な地域ぐるみの精神科治療の一断面。1人の人間をみとるというプロセスの重々しさ。人間の尊厳性への深い感動を呼ぶ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Arthur.

7
衝撃の読書体験だった。“狂気”との対峙。ただし、愛を持って。統合失調症に罹った女性、アンナ。全てのものが、彼女の眼を通して敵になる。取り乱し、発狂し、泣き喚き、立ち向かう。味方/家族までもを敵と認識する“狂気”。そして、逃げ出したくなる程の恐怖を携えて、彼女の傍らに佇む夫。“狂気”もリアルに描写されているけれど、拳を堅く握り締め、妻に対する愛情を握り締めているような夫の姿が強く残った。おそらくほぼノンフィクション。“狂気”を病気とせず、“通り抜けるべき苦悩”と表現するのは、誰かを救えるような温かみがある。2014/11/01

roxy

1
中学時代に読みましたが、淡々とした文体で綴られる「アンナ」の生の記録に戦慄を覚えました。色々書いてありますが、彼女を狂気とその先の死に追いやったのは、夫である著者の不貞だと感じました。不倫している人達には是非読んでほしい。 読後30年間、折に触れて著者について検索してきましたが、この作品以外何も出てきませんでした。が、先日、ナイジェル・ハミルトンというジャーナリストが著者との情報が。生年、来歴、奥さんの出身地と没年、すべてが被ります。インターネットって凄い。2017/05/21

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