戦中と戦後の間 - 1936-1957

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  • サイズ A5判/ページ数 635p
  • 商品コード 9784622003915
  • NDC分類 304
  • Cコード C1010

出版社内容情報

在学中より敗戦を経て戦後にいたる著者の学問的営みを示す論集。想像力と思惟の比類ない結晶。

本書は、いわゆる“15年戦争”の真只中において思想的学問的発足をした著者の、緑会懸賞入選論文(1936)にはじまる戦中の25篇、戦争の“暗い谷間”を脱した8.15を刻印する「近代的思惟」の小論より、マッカーシズムの旋風に倒れたE.H.ノーマンの回想(1957)までの36篇、あわせて61篇の論稿を年代順に集めたものである。

日本史のなかでもきわめて特異な、この著者の学問的な営みがいかなるものであったかを、本書は物語るであろう。

「およそ人間に関することで、私に無縁なものは何一つとしてない」(テレンバッハ) 本書に見られる想像力と思惟の比類ない結晶は、そのみごとな例証であろう。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Haruko

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1976年初版 1996年19刷 を前世紀に神田の古本屋で求めたもの 論稿集でありながら モーツァルトの弦楽奏のように静かな文体にいつの間にか完食!2015年 終戦記念日を何日か過ぎてから 1956「戦争責任論の盲点」を再読 「白か黒ではなく 個々人が日本の道程をどのような作為 不作為によって助けたか」であると 泥試合に導く問題の建て方に警鐘を鳴らしている 遥か半世紀前から永遠に2015/08/19

遠山太郎

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40年代に自由についての文章が多くて胸に響いた。http://yomuxmemo.com/note/246202013/02/23

yasuhitoakita

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丸山眞男の短文集。読みやすいけど、内容はハードな文章が多い。我々はまだ丸山の提起した問題圏の中にいる。2012/08/19

tonbei

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この中の 「福沢諭吉の儒教批判」の論稿に関心が行った。ポイントは、儒教の持っている思想内容ではなく、思惟規範が問題だとしていること。思惟規範、あるいは思考形式といってもいい。実は、宗教なり思想は、それが形骸化したようにみえても、形式化してからがしぶとい。というか、それが むしろ本質的な重要性を持っている。たとえば、中国共産党が儒教を否定しても、実に儒教的な体裁を保持しているのは、形式化のしぶとさを示している。福沢諭吉は、この思惟規範としてのしぶとさをよく熟知していた ということなんでしょう。2019/11/11

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