出版社内容情報
本書は構造材料に対する腐食疲労に焦点をあて、その特徴やメカニズムから影響因子、評価、改善・防止、試験方法までをまとめた専門書である。海水や過酷ガスなどの各種腐食環境下での、金属材料、非金属材料などさまざまな構造材料の腐食疲労を扱っている。さらに、腐食疲労の防止や強度改善、破面解析や腐食疲労試験方法などについても解説し、腐食疲労の発生から評価、改善までが網羅されている。
本分野において長年第一線で研究してきた著者により、過去50年の腐食疲労損傷を中心にまとめられたものであり、研究者はもとより、構造材料を扱う産業分野技術者にとっても最適な一冊となっている。
【目次】
第1章 腐食疲労による機械・構造物の破損と特徴
1.1 蒸気タービン動翼の腐食疲労損傷
1.2 大型タンカー(VLCC)バラストタンク部材の腐食疲労損傷
参考文献
第2章 腐食疲労強度評価の現状
参考文献
第3章 腐食疲労き裂発生および進展のメカニズム
3.1 大気環境下における疲労き裂
3.2 水溶液環境下における腐食疲労き裂
3.3 過酷環境下における腐食疲労き裂
参考文献
第4章 大気環境中における構造材料の疲労強度と影響因子
4.1 鉄鋼材料
4.2 アルミニウムおよびアルミニウム合金
4.3 チタンおよびチタン合金
4.4 銅および銅合金
4.5 ニッケルおよびニッケル基合金
4.6 モリブデン
4.7 マグネシウム合金
4.8 金
4.9 銀
4.10 鉛
参考文献
第5章 海水環境中における炭素鋼,高張力鋼の腐食疲労強度と影響因子
5.1 材料
5.2 環境(pH,NaCl濃度,溶存酸素濃度,温度など)
5.3 応力(形状係数,平均応力,応力波形,応力の種類,組み合わせ応力,応力履歴など)
5.4 繰返し速度
5.5 時間
5.6 前腐食
参考文献
第6章 高温水中における炭素鋼および低合金鋼の腐食疲労強度と影響因子
6.1 材料(S含有量,材料強度)
6.2 環境
6.3 応力
6.4 試験速度
6.5 前腐食
参考文献
第7章 水溶液中における高強度鋼の腐食疲労強度と影響因子
参考文献
第8章 水溶液中におけるステンレス鋼の腐食疲労強度と影響因子
8.1 フェライト系ステンレス鋼
8.2 マルテンサイト系ステンレス鋼
8.2.1 材料
8.2.2 環境
8.2.3 応力
8.2.4 試験速度
8.3 オーステナイト系ステンレス鋼
8.3.1 材料
8.3.2 環境
8.3.3 応力
8.3.4 試験速度
8.4 2相ステンレス鋼
8.5 析出硬化ステンレス鋼
参考文献
第9章 水溶液中における非鉄金属材料の腐食疲労強度と影響因子
9.1 アルミニウム合金
9.2 チタンおよびチタン合金
9.3 銅および銅合金
9.4 ニッケルおよびニッケル基合金
9.5 ジルコニウム,タンタルおよび鉛合金
参考文献
第10章 水溶液中における非金属材料の腐食疲労強度と影響因子
10.
目次
第1章 腐食疲労による機械・構造物の破損と特徴
第2章 腐食疲労強度評価の現状
第3章 腐食疲労き裂発生および進展のメカニズム
第4章 大気環境中における構造材料の疲労強度と影響因子
第5章 海水環境中における炭素鋼、高張力鋼の腐食疲労強度と影響因子
第6章 高温水中における炭素鋼、低合金鋼の腐食疲労強度と影響因子
第7章 水溶液中における高強度鋼の腐食疲労強度と影響因子
第8章 水溶液中におけるステンレス鋼の腐食疲労強度と影響因子
第9章 水溶液中における非鉄金属材料の腐食疲労強度と影響因子
第10章 水溶液中における非金属材料の腐食疲労強度と影響因子
第11章 過酷ガス環境中における構造材料の腐食疲労強度と影響因子
第12章 擬似生体環境中における構造材料の腐食疲労強度と影響因子
第13章 溶融塩環境中における構造材料の腐食疲労強度と影響因子
第14章 油環境中における構造材料の腐食疲労強度と影響因子
第15章 液体金属環境中における構造材料の疲労強度と影響因子
第16章 構造材料の腐食疲労防止および腐食疲労強度改善
第17章 腐食疲労破面解析
第18章 腐食疲労試験方法
著者等紹介
江原隆一郎[エバラリュウイチロウ]
昭和41年3月九州工業大学金属工学科卒業。昭和43年3月名古屋大学大学院工学研究科修士課程修了。昭和46年3月同博士課程満了。昭和47年3月工学博士。九州工業大学講師、同大助教授、コネティカット州立大学ポストドクトラルフェロー、三菱重工業(株)技術本部広島研究所主査、香川大学工学部教授’広島工業大学教授を歴任。現在、福岡大学材料技術研究所客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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