出版社内容情報
本書は、数値解析における各種手法の理論とそのアルゴリズムについて、例題を実際に数値計算して解くことで、その基礎を身につけられる入門書である。すべての手法に例題と数値計算のためのプログラムを掲載しているので、要点をおさえながら効率的に学習を進められるつくりとなっている。
数値解析では必須となる誤差の基礎知識からはじめ、数値データの分析法としては、補間、数値積分、数値微分について、数理モデルの解法としては、非線形方程式、連立1次方程式、常微分方程式、偏微分方程式の解法について解説している。加えて、付録では、数値解析で必要となる行列計算や統計学の基礎についても扱っている。
本書で扱っている例題を計算するためのプログラムは、書籍中ではPythonでの解説を中心とし、C++とFortranについてはオンライン上のサポートページでソースコードを配布している。これから数値解析を学びたい初学者にとって最適な一冊となっている。
【目次】
第1章 誤差
1.1 誤差の定義
1.2 コンピュータにおける数値表現
1.3 数値誤差の種類と原因
第2章 非線形方程式の解法
2.1 1変数の非線形方程式
2.2 ニュートン法
2.3 二分法
2.4 はさみうち法
2.5 収束性
2.6 多変数の非線形方程式に対するニュートン法
第3章 連立1次方程式の解法:直接法
3.1 直接法の分類
3.2 ガウスの消去法
3.3 ガウス?ジョルダン法
3.4 LU分解法
第4章 連立1次方程式の解法:反復法
4.1 反復法の分類
4.2 ヤコビ法
4.3 ガウス?ザイデル法
4.4 SOR法
4.5 共役勾配法
4.6 行列の不良条件と良条件
第5章 補間法
5.1 ラグランジュ補間
5.2 ニュートン補間
5.3 スプライン補間
第6章 数値積分
6.1 台形則
6.2 シンプソン則
6.3 ルジャンドル?ガウス法
第7章 数値微分
7.1 差分近似
7.2 標本点が不等間隔の場合の差分近似
7.3 ラグランジュ補間を用いる方法
第8章 常微分方程式の数値解析
8.1 常微分方程式で表される問題
8.2 1階の常微分方程式の初期値問題
8.3 オイラー法と修正オイラー法
8.4 ルンゲ?クッタ法
8.5 2階の常微分方程式の初期値問題
第9章 偏微分方程式の数値解析
9.1 偏微分方程式の型と特徴
9.2 差分法による楕円型問題の解析
9.3 有限要素法による楕円型問題の解析
9.4 模型実験と数値実験
付録A 行列計算
A.1 ベクトルの内積
A.2 行列とベクトルの積
A.3 行列と行列の積
A.4 スレッド並列
付録B 統計解析の基礎
B.1 平均,分散,標準偏差
B.2 最小二乗法による単回帰分析
B.3 最小二乗法による重回帰分析
索 引