内容説明
多くの人々に恩恵を与える技術やその産物は、不幸にして損害や不利益など、厄災の原因となる可能性もあることを技術の歴史が伝えている。技術を司る者として、技術者には数学や自然科学・工学の知識が必須であると同時に、科学・技術と社会をとりもつ地球的視点を含む、広い意味での倫理(観)もまた肝要であり、社会の中で役割を果たすことがもとめられている。本書では、技術が社会や自然におよぼす影響や効果を多様な視点から学び、個人そして組織の次元における技術者倫理の指針・展望を示す。
目次
なぜ技術者倫理を学ぶのか
組織における技術者
専門職としての技術者
技術者と国際規格・グローバル化
法的責任と知的財産権
技術と安全・環境
設計と技術革新の倫理
リスクと意思決定
技術的専門知と公共性
先端科学技術(生命・ロボット・ナノテクノロジー・宇宙)
原子力と倫理
著者等紹介
直江清隆[ナオエキヨタカ]
東北大学教授(哲学)。1960年生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。研究テーマは技術の哲学、倫理学
盛永審一郎[モリナガシンイチロウ]
富山大学名誉教授(哲学)。1948年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程中退。研究テーマは実存倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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