出版社内容情報
天然物は安全で化学物質は危険といった世間に広がる誤った科学の俗説,身近な化学物質のリスクや一般的な誤解を覆す内容で構成した,気楽に読めて面白いコラム集.マスコミや週刊誌などにおける記述や噂話などから知らず知らずのうちにもってしまっている間違った常識に関して,ユーモアのある書き方でメスを入れる.
内容説明
化学物質と化学物質がもたらすリスクについての誤解は、まさに目にウロコが入ったかのよう。「え!知らなかった」「ええっ?そうだったのか」「そうか!なるほど」と、思わず口に出して目からウロコが落ちてしまう、役に立つ30話のコラム。本書を読んで、リスクに向き合う賢い術を身につけよう。
目次
パイナップルの恐怖
発がん性のおそれ
発がん性の評価とは
発がん性のないことが証明された物質はない!
木材は発がん物質?
すすと焦げの発がん性
お見合い結婚のほうが幸福になれる?
用量反応関係線を知らずに語ることなかれ!
インスタントみそ汁は薄めて飲むべき?
フグには毒のない部分がある?〔ほか〕
著者等紹介
坂口正之[サカグチマサユキ]
現職:東京化粧品工業会。1956年3月石川県輪島市生まれ。1979年3月成蹊大学工学部卒業。4月通商産業省(現・経済産業省)入省。2006年8月独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)化学物質管理センター。2008年7月経済産業省退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
森川 霧之介
4
あらゆる化学物質をユニークな例えで解説してくれるので、最初から最後まで退屈せずに読むことができました。 それと、自分を含め、人々は化学物質に関して多くの誤解を持っていることを知りました。 マスコミの情報や一般常識に頼らず、自分で科学を勉強し、自分の頭で自分の健康を守らなければならない。そういうことが分かった一冊でした。2013/06/15
nuna
1
すべては化学物質だし、人工物だから危険で自然物は安全ということはないよ、リスクをちゃんと考えようというお話。リスクという概念は学校で教えるべきだよね2009/02/28
iggydog
0
天然物でも危険なものはある。天然と人工の境はあまり重要でなく、個別的に判断するべき。純粋なものばかり追い求めると宗教じみてくる。ゼロリスクはありえない。ハザード×暴露量がリスク。2016/05/30
たこちゃん
0
30個の化学物質が登場するわけではなかった。 リスクの考え方はためになった。2015/11/03
りらこ
0
私も生のパイナップルでひどい目にあったことがあります。牡蠣にあたり、死ぬ思いをしたこともあります。草にかぶれて痒い思いをしたり。なるほど、天然だから安全か、というのはない、ってことね。でも環境の中で分解されるのなら、大きな意味で安全?人工、天然限らず安全か否かの意味を考えさせられました。2015/01/03