内容説明
組織における危機管理の目標は「組織の業務継続」にある…。本書では、組織の危機管理能力向上のために必要不可欠な業務継続マネジメント・プロセスの基本的な考え方―(1)リスクの評価(2)戦略計画(3)一元的な危機対応(4)教育・訓練の実施方法―について平易に解説するとともに、この(1)~(4)を継続的に回していくことの大切さを力説する。危機管理能力が他の先進国に比べ低いといわれるわが国にとって、誰もが知っておくべき知識といえよう。
目次
危機とは何か
危機管理のための体制づくり
危機管理の方法―業務継続マネジメント
リスク同定・評価の手法
リスクの定量評価
危機管理のための戦略計画
戦略計画の策定の方法
業績評価と推捗管理
一元的な危機対応システム
ICSによる危機対応組織の運営
ICS導入のためのツール
教育訓練の基本的な考え方
教育訓練の方法
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nekozuki
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危機・リスクの定義から危機管理法であるICSの具体的利用例まで図を交えながらわかりやすく書かれていました。2012/10/02
だっしゅ
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「日本最悪のシナリオ 9つの死角」を読み、危機管理の基本的な考え方を勉強したいと思い読んでみた。論点を①リスクの評価、②戦略等の計画、③一元的な危機対応、④教育・訓練の実施の4つに整理してそれぞれにつき理論的な話から実務的な話まで幅広く解説されており、まさに自分の関心に適った本だった。戦略を立てるに当たっては定量的な評価やステークホルダーとの合意を基礎とするのが肝要だけれど、複合災害等に対応するには膨大な情報や複雑な計算、多様なステークホルダーとの調整が必要になるのだろうと思うと、バベルの塔みを感じた。2020/07/25