内容説明
この世のすべてのものは動物も植物も鉱物もかたちを持ち、われわれの身のまわりはかたちで満たされている。そのかたちに人間の知恵が加わって生まれたのが言葉や数字であり、それらが総合されながらわれわれ人間の文化は育まれてきた―本書では、人間の文化的な知恵が充分浸透していると思われる幾何学的な「かたち」、つまり多角形、多面体、曲線、曲面を中心に、まずその種類や性質そして史的変遷、さらには応用例について、図版を豊富に交えながら興味深く解説する。「かたち」から考察する文化論。
目次
1 かたちを探索する(陰陽の調和―円と正方形;有限の神秘―正多角形;金銀の乱舞―黄金比と白銀比;秩序の美学―周期的タイル貼り ほか)
2 かたちを表現する(影絵で学ぶ―投影;倒された立像―平面図と立面図・原理篇;舞台に立つ虚像―平面図と立面図・立体篇;変装した実像―平面図と立面図・相貫篇 ほか)
エピローグ―四次元図形に向かって
著者等紹介
宮崎興二[ミヤザキコウジ]
京都大学大学院人間・環境学研究科教授。工学博士。1940年9月徳島市生まれ。1963年京都工芸繊維大学工芸学部建築工芸学科卒。関西大学工学部助手、神戸大学教養部助教授、京都大学教養部教授を経て、1991年より現職。図形科学ならびに社会環境デザイン論担当
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感想・レビュー
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nbhd
10
かたちカタログ集。世の中には、宮崎先生のような”かたち至上主義者”が間違いなく存在する。「『初めに言葉ありき』(新約聖書)とか『宇宙のすべては数でできている』(ピタゴラス)などといわれるが、それよりもっと前に、この世のすべてのものは動物も植物も鉱物もかたちを持ち、われわれの身のまわりは、かたちで満たされている。」2017/09/10
こじゅんの
0
A4が好きだと思っていたら白銀比だったのかー・・和を重んじる日本人ごのみだそうで。黄金比に違和感のあったわたしに対するなんとなく回答が出た瞬間2010/09/25