内容説明
本書を読むと、リスクアセスメントの根幹が分かる。つまり、ノウハウやスキルではない根っ子の思想が書かれている。わが国は、明治以来欧米の科学技術を輸入してきたが、その元となる思想を顧みることはほとんどなかった。しかし、リスクアセスメントの上澄みだけを導入しても、わが国には根付かないであろう。それは、リスクアセスメントは著者が指摘する通り純粋科学ではないので、その思想を知るのと、知らないのとでは有用性に著しい差が生じるからである。その意味で、本書はリスクアセスメントに関心のあるすべての人々に読んでもらいたい。
目次
第1章 事故の因果関係に関するいろいろな見方―事故のケーススタディ
第2章 事故の因果関係のモデルと理論的アプローチ
第3章 リスクの評価―数値による定量的な表現
第4章 リスクと意思決定
第5章 考察と結論―ところでリスクアセスメントはどうなるのか
著者等紹介
花井荘輔[ハナイソウスケ]
1940年生まれ。’65年東京大学化学系大学院工業化学専攻修士課程修了。同年富士フイルム入社。’95年日本化学工業協会に出向。現在は同協会嘱託
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