内容説明
コンピュータアーキテクチャはその時々のデバイス技術に大きく影響され、現在普及しているマシンは必ず古くさいものになってしまう。本書は、このようなマシンの変遷の中で一貫して不変のものである設計の方法論と評価手法を集中して扱い、さらに実際の設計過程を豊富にとり入れた演習問題によって設計のこの2つの柱を完全に理解させるものである。大形高性能機のアーキテクチャ設計は全ての設計の土台となるものであり、本書はその肝要を十分に解説した待望の一書である。
目次
1 序論(技術とアーキテクチャ;芸術か技術か?;高性能化技術;歴史上の参考文献)
2 メモリシステムの設計(プログラムの特性の応用;キャッシュメモリ;仮想メモリ)
3 パイプライン設計技術(パイプライン方式の原理;パイプラインコンピュータにおけるメモリシステム;パイプラインコンピュータの性能;招イプラインステージの制御;パイプライン技法の活用;歴史上の参考文献)
4 数値解析応用唯題の性質(大規模数値解析問題の分類;高性能コンピュータにおける設計上の節約;連続モデルのためのアーキテクチャ;連続モデルのためのアルゴリズム;完全シャフル;連続モデルのためのアーキテクチャの動向)
5 ベクトルコンピュータ(一般的なベクトルプロセッサ;数値アルゴリズムのアクセスパターン;ベクトルマシンのためのデータ構造;付加ベクトルプロセッサ;スパース行列の技法;GF‐11超高速ベクトルプロセッサ;ベクトルコンピュータに対する最後のコメント)
6 マルチプロセッサ(マルチプロセッサの背景;マルチプロセッサの性能;マルチプロセッサの相互接続;マルチプロセッサにおけるキャッシュの一致性)
7 マルチプロセッサのアルゴリズム(簡単な並列処理;同期手法;並行探索―その使い方と並列処理を用いないとき;直列アルゴリズムの並列アルゴリズムへの変換;マルチプロセッサについての最後のコメント)