出版社内容情報
毎日新聞書評面にて、2020年4月からはじまった「なつかしい一冊」。「今週の本棚」紙面をデザインした寄藤文平のイラストと、「今週の本棚」編集顧問の池澤夏樹のタッグで送るブックガイド第四弾。イメージやデザインも一新して、新たなシリーズを予感させる!
内容説明
再会の時。驚き、笑い、ときに考える。人気作家たち50人が夢中で読んだ、「わたしだけの一冊」。絵と文章で密かな本の世界へ誘う愉快なブックガイド。
目次
1 はじめての本(荻上チキ・選『こころ』;藤本由香里・選『ピーター・パン』;中村うさぎ・選『シンデレラの罠』 ほか)
2 笑顔をくれる本(吉田豪・選『アントニオ猪木自伝』;櫻井寛・選『終着駅』;佐々木望・選『風にのってきたメアリー・ポピンズ』 ほか)
3 たのもしい本(鈴木涼美・選『新装版 なんとなく、クリスタル』;草野仁・選『人間の條件』;川畑博昭・選『憲法なんて知らないよ』 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
涼
48
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/10/post-df16ec.html 50名の選者は存じ上げない方も多かったのですが、選ばれた本はお馴染みのものが多数ありました。2024/10/14
よこたん
42
“小説や映画などの作品には、「再会」する楽しみがある。若いうちに触れていた作品であればあるほど、味わい方の変化が感じられて面白い。(荻上チキ)” シリーズ第4弾。読みやすい文字の大きさとすっきりした行間が、お年頃の目にありがたい。選者それぞれが、どんな本を挙げるのかも勿論だが、なつかしく思う理由を知るのも楽しい。50冊中、既読は8冊のみ。村木厚子さんの「ハリー・ポッター」シリーズを語る実直な文章、山根基世さんの『桜桃とキリスト』の心地良い太宰語り、山田ルイ53世の『苦役列車』には感情をぐいと揺さぶられた。2024/10/20
あつこんぐ
33
図書館本。この本好きです。何がいいって、字が大きくて読みやすい!!しかも、1人分のページ数は短いのにすごくまとまっていて、寝る前に読むのに調度いい本でした。私の好きな飯間浩明さんの紹介された本がなんと『ことばの歳時記』で、中二でこの本に魅了されるって渋くないですか?この頃からすでに日本語が好きなんだなぁと感心してしまいました。私の懐かしい本はなんだろうと考えましたが今のところ思い浮かびません…。強いて言えば、父にもらったことわざ辞典かなぁ。2024/11/12
糸巻
26
毎日新聞連載。50人による【なつかしい一冊】を紹介するブックガイド。読みたい本を探すというより筆者が挙げる一冊への思い入れを感じる本だ。中村うさぎさん、彩瀬まるさん、千早茜さん、三浦しをんさんの文章が良かった。でも1番印象に残ったのは芸人の山田ルイ53世さんが選ぶ西村賢太『苦役列車』。山田さん自身の近況や作品を読んだ時の状況を著しながら作品の魅力も簡潔に伝わってきた。他の筆者の方たちの中にはちょっと何言ってるのか分からんという文章が多かったように私は感じた。でもこういう企画大好き。2024/09/11
あじ
21
文字が大きくて目に優しい、著名人50名によるなつかしい一冊のブックガイド。編者の池澤夏樹さんは娘さんの春菜さんとともに、ケストナーの「エミールと探偵たち」を過去に挙げてきた印象が強い。今回は編集作業中に思い出した一冊として「だいくとおにろく」を紹介。私も知っている名作絵本だ、でも経緯がちっとも思い出せない。あった、あったと懐かしがることはした。池澤さんの思惑通りに。玉袋筋太郎さんの紹介本はマーク済み。いつも“青かべ”と読んでしまうのだけど。田尻久子さんの選書本は、橙書店で直に手に入れたい。9/50冊読了2024/09/29