出版社内容情報
「韓国は反日」という「思い込み」が、日韓をぎくしゃくさせている?!
現地の事情に精通する記者が、反日運動の真相を語る。
内容説明
私たちは、一体いつまで、嫌韓を続けるのか?日韓関係をめぐる「虚構」の正体を、気鋭の専門家が暴く。
目次
プロローグ 「ソウル日本大使館前」慰安婦少女像の真実
第1章 文在寅政権は「反日」なのか
第2章 日本の気持ちになぜ鈍感なのか
第3章 韓国が突きつける挑戦状
第4章 観念論の韓国、経験論の日本
第5章 韓国好きの若者と、韓国嫌いの中高年男性
エピローグ 日韓は仲良くする「べき」なのか
著者等紹介
澤田克己[サワダカツミ]
毎日新聞外信部長。1967年埼玉県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。在学中、延世大学(ソウル)で韓国語を学ぶ。1991年毎日新聞社入社。政治部などを経てソウル特派員を計8年半、ジュネーブ特派員を4年務める。2018年より現職。著書に『韓国「反日」の真相』(文春新書、アジア・太平洋賞特別賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おおにし
13
購入した時は『反日種族主義』がヒットしていた頃だった。積読にしていたらいつも間にか大統領が代わって日韓関係も変化してしまっていた。過去をふりかえりながら、さっと目を通して読了。2023/07/11
kenitirokikuti
10
韓国では一戸建てよりも集合住宅・タワービルとかの方が不動産として価値が高い、という知識は持っていたが、だから韓国では地上波テレビが日本のようなポジションではない、という知識はなかった。ケーブルテレビなどの普及率が9割以上とのこと。向こうの若い子のネット上のふるまいに謎を感じてたのだが、そういうわけか。2020/04/25
Schunag
7
装丁がダークな「圧」を放っているのは販売戦略か。こういうガワだと、「反日韓国という幻想」という文字列に嫌韓要素は全然ないのに嫌韓本に見えるのが興味深い。中身はフラットでまずは現実を伝えようという冷静な本です。善悪/正誤の判断の前に、まずは事実の把握が必要なはず。2023/05/14
紙狸
6
2020年2月刊行。著者の澤田氏は毎日新聞の記者。ベストセラーとなった李栄薫編著『反日種族主義』を批判的に評している。李氏の政治的立場(反進歩派)があまりに強く反映しているーという批判だ。確かに李承晩大統領のあつかいについては、澤田氏の指摘には一理ある。しかし、李氏の本が貴重なのは、韓国における主流の歴史観、すなわち日本の植民地支配は収奪するだけだったという歴史観に、経済データをもとに異を唱えた点にある。そこはもっと評価してもいいのではないか。2020/03/06
niwa
2
自分たちはこういうときにこう反応するから、相手のあの反応はこういう意味だ、という相手の思考様式や論理を無視した幻想の中で相互不理解が進行していく近年の日韓関係。このような相互不理解は日韓関係だけに見られる特殊状態なのか、それとも日本あるいは韓国の他国との対外関係にも見られるのか?少し言及のあった日中関係、中韓関係との違いがヒントだろうか。個人的には若者間の韓国ブームと「スクールカースト」の関係の説明部分で、スクールカーストに入っていない子どもたちにはブームが及んでないという指摘がおもしろかった。2020/10/18