出版社内容情報
ヨモギ、イヌタデ、ワレモコウ……実りの季節を彩る秋の草花たち。雑草の美しさを世に知らしめた名著の新装版、第三弾がいよいよ登場。
内容説明
豊かな実りの季節―おだやかに色づく秋の草花たち。
目次
ヨモギ
アワコガネギク
セイタカアワダチソウ
オミナエシ
カワラナデシコ
ヒガンバナ
リンドウ
クズ
ススキ
ミゾソバ〔ほか〕
著者等紹介
柳宗民[ヤナギムネタミ]
園芸研究家。1927年、民芸運動の創始者・柳宗悦の三男として京都市に生まれる。栃木県農業試験場助手、東京農業大学研究所研究員を経て独立。柳育種花園を経営するかたわら、執筆やテレビ・ラジオで活躍した。(社)園芸文化協会評議員、英国王立園芸協会日本支部理事、恵泉女学園大学園芸文化研究所顧問を歴任。2006年2月、逝去
三品隆司[ミシナタカシ]
科学ライター・イラストレーター。1953年、愛知県生まれ。主に自然科学書の企画、製作に携わる。美術、民俗学にも深い造詣を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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クラムボン
8
春夏と読み進めて最後の秋篇。27の草花を紹介する。秋の七草の中で《萩》だけが外れていた。秋の花で万葉集中最も多く詠まれた萩だが、雑草に含めない理由が分からない。その秋の七草の《葛》だが、太い蔓が縦横にはびこり、大きな葉を茂らせ、他の植物を圧倒して始末に負えない時もあるそうだ。しかしその有用性は群を抜く。蔓は縄代わりに用い、その繊維で葛布が作られた。太い根は良質の澱粉を含むために葛粉に、加工して葛餅になる。根を刻み乾かせば葛根湯の原料になる。葉は栄養価が高く飼料に最適と言われるなど、とても雑草とは言えない。2023/11/07