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出版社内容情報
もしも大切な人がこの世界からいなくなってしまったら、あなたはどうしますか? 益田ミリ、渾身の心震える書き下ろしエッセイ!
内容説明
「大切な人の死」で知る悲しみとその悲しみの先にある未来。誰もが自分の人生を生きている。
目次
叔父さん
タクシーの中で
売店のビスケット
ほしいもの
おでんを買いに
ドールハウス
父語る
縁側のできごと
父の修学旅行
美しい夕焼け
冷蔵庫の余白
クジラの歌
おばんざい
最後のプレゼント
クラスメイトのこと
ひとり旅
桜花咲く頃
わたしの子供
卓袱料理
ハロウィンの夜
著者等紹介
益田ミリ[マスダミリ]
1969年大阪府生まれ。イラストレーター。絵本『はやくはやくっていわないで』(共著・ミシマ社)で第58回産経児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
334
ミリさんの最新エッセイ。テーマはお父さんの死。遠くない将来必ず私にも訪れるその日を想像し切なくなりました。ミリさんのエッセイはミリさんのお父さんが言っていたように静かでいい。時に淡々と時に立ち止まったり振り返ったり感慨深く、後悔と言うほどではないけれどもっとああしておけばよかった、あのときああしてしまった。としんみりと語られ、これから生きていくお母さんや妹のいる人生を進んでいく姿は、お父さんにとっても安心出来るのではないかと思います。家族の存在、ありがたみ、安心感など改めて考えさせられます。2018/01/29
mariya926
151
もうこの題名だけで『死』を意味しているのは分かりました。他のエッセイでお父様が亡くなられたのは知っていましたが、亡くなられる前後のエッセイです。私も出産前後の時期にはホルモンのせいかナイーブになって、飛行機に乗らないと会えない距離にいるので、これでこの地上では最後の別れではないか?後悔はしないか?と思いながら接していました。その時期のことを思い出しながら。ミリさんはお別れできるまでの猶予が残されていて、それでも後悔していることがあって…私も父や母と2人きりになる時間をもらって存分に悲しもうと思いました。2019/11/19
うどん
119
自分と重ねて読みました。永遠のおでかけ…すごく素敵な表題だなと思いました。2018/03/22
ででんでん
115
10年前に亡くなった自分の父の記憶をたどりながら、思いを重ねながら読んだ。生きているときに、もっともっと父が喜びそうなことをいっぱいやればよかった…今はその思いを母にできる限り向けていこうと思っている日々。いつかは必ず「永遠のおでかけ」をしてしまうとしても、共有した嬉しい気持ち、笑顔、楽しさは無にはならないと思う。悲しくても、みんな「自分の自転車に油を注し、ギコギコ漕ぎつづける」しかないのだ。できるだけ後悔が少ないように、「素直に気持ちを伝え、面倒くさがらずに生きろ」…ミリさんのお父さんからの最後の教訓。2018/03/03
ちゃちゃ
113
「永遠のおでかけ」という言葉が心にしっくり響く。七年ほど前に見送った父と母の遺影は、微笑みながら今にも語りかけてきそうだ。本作はミリさんがお父さまを亡くされる前後の想いを綴った20のエッセイ。「なにかを処分したところで思い出は失われない」…きっと、ミリさんの心の中にお父さまは今も生きていらっしゃるのだろう。別れ際は悲しくて喪失感も大きいが、時を経ても愛された記憶はいつも心にあり、子を守り支え続けてくれる。「永遠のおでかけ」という表題そのものが、亡きお父さまの愛情の深さを物語っているのではないだろうか。2018/06/06
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