出版社内容情報
結婚13年。愛の賞味期限が過ぎても、平穏な生活が続くと思っていた。あの人が現れるまでは…。夫婦の歪みと「再生」を高解像度で描く、恋愛文学の極致。
【目次】
内容説明
東京の広告代理店に勤める43歳の涼子は、3歳年下で美容師の夫・孝之と結婚して13年。夫の夢を実現するための郊外暮らしや、子なし、かつ、セックスレスの生活にうっすら不満を抱えつつも、表面的には穏やかな日々を送っていた。ところが20代の美登利が孝之のアシスタントとして店に通い始めたことがきっかけで、夫婦の微妙な均衡が崩れ始める…。
著者等紹介
村山由佳[ムラヤマユカ]
1964年東京都生まれ。93年『天使の卵 エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2003年『星々の舟』で直木賞、09年『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞、柴田錬三郎賞、島清恋愛文学賞を、21年『風よあらしよ』で吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
わいほす(noririn_papa)
4
ドロドロ不倫のお話(リアルな世界ではひどく叩かれるけど、小説やドラマでは誰もが共感したりする、よくある話)かと思いきや、夫婦がお互いを気遣いながら、少しずつずれていく(相性ピタリなんていう夫婦はなかなかいなくて、長い生活の中でのずれを感じながら、どう許容する、というか、お互い様と思うかどうかなんだろうけれど)気持ちが、それぞれの立場から丁寧に描かれる。なので上巻ではまだ何も起こらない。が、妻がキャリアウーマンで男社会で突っ張っていて、夫が美容師で女性客に囲まれている設定が微妙な緊張感を生み出していて秀逸。2025/12/13
Jas
2
い、息苦しい…。この夫婦は、他人からどう見られるかを気にしすぎていて、見栄っ張りだと感じた。ページをめくる度に、自分をさらけ出せない相手と暮らすことの息苦しさが、読者の息を詰まらせる。美登利のあざとさも、相手の視線を意識した“演技”のようで、読んでいて不快だ。一方で、三谷雪絵の言葉だけが不思議とすっと入ってくる。彼女の言葉には虚飾がなく、この物語の中で唯一、澄んだ空気を運んでくれる存在のように思えた。2025/11/25
朝日
2
久しぶりに読めた。恋がしたいんだなってどんな形であれと切なくなって読み進めた。2025/11/09
♡kana*
2
どうなるのか、もしかして何も起こらない?2025/11/08
さかいゆうき
1
上巻読了。 物語の設定と進行具合がとてもワクワクさせられる。 子なし夫婦の前に現れる一人の若い女性。 夫婦はうまく取り繕っているんだろうけど、実はなんかが違う?とお互い思いながらも、上手くいってると思い込む。 なんだろうな~。上手く言えないけど、ちょっとわかる!って部分が自分にたくさんあって、結構刺さりました。 1日で読了。下巻も楽しみです。2025/12/03




