出版社内容情報
「命をつなぐ島ん飛行機ば守れ!」――圧巻の完結扁!
地方自治体が独力で経営する日本初の定期航空会社「天草エアライン」。開業4年目から業績が急降下。運転資金も底を尽き、倒産が現実味を帯びる。地域の医療も支える「島のエアライン」を関係者たちはどう救うのか!?
重整備や故障、乗客の減少、人材流出など、次々とトラブルに見舞われる。民間航空会社から社長を招き、新路線も開設するが、思うような効果は上がらない。倒産も視野に入るなか、関係者たちは"島の翼"を守るため、それぞれの持ち場で奮闘を開始する。
内容説明
たった1機で島の空路を支える「天草エアライン」は開業4年目から業績が急降下。人材が流出し、運転資金も底を尽き、倒産が現実味を帯びる。民間航空会社から社長を招き、新路線を開設するも、効果は上がらない。関係者たちは“島の翼”を守るため、それぞれの持ち場で奮闘する。―独力で飛行機を飛ばす島の夢と苦闘の物語、圧巻の完結編!
著者等紹介
黒木亮[クロキリョウ]
1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)、都市銀行、証券会社、総合商社を経て2000年、大型シンジケートローンを巡る攻防を描いた『トップ・レフト』でデビュー。英国在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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at-sushi@やられたくまモンの親友
64
熊本市から車で2時間超の我が天草の空を飛ぶ「みぞか号(超カワイイ)」。税金の無駄使いと揶揄された空港建設計画に始まり、代替機の無い文字通りワンオペ航空会社を襲う機体トラブルや経営危機等、苦難の連続に立ち向かう関係者の奮闘を描くドキュメンタリー。顔見知りの自治体関係者等も実名で出てくるため刺身のような生々しさ。池井戸潤の小説かと見まがうような波乱万丈っぷりは、このまま日曜劇場でドラマ化できそう。ってことでTBSさん是非おなしゃす。 2022/01/30
タカボー
11
良かった。確かに当初の見通しは甘いし、大手と比べたら欠点だらけ。でもそれは従業員のせいではない。現実に天から降ってくるような勝算の低い仕事はある。その中で従業員一人ひとりが当事者意識持って奮闘する姿が心地良い。難点としては3セクの宿命なのか幹部がコロコロ変わって感情移入がしにくい点と、実話なので仕方がないがラストに向けて尻すぼみ感がある。上巻は傑作だと思ったけど実名小説って難しい。現在コロナ禍でさらに厳しくなってると想像すると心配はまだ続く。2022/03/05
Kim
4
圧倒的な取材力。上下2巻の大作でしたが、期待を裏切らない内容でした。トップの意向に付き合わされている各界の方々には同情を禁じ得ないです。2021/11/28
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3
いつ、何があったかを時系列でずーっと物語風に綴った社史的小説。面白い話もいっぱいあったけど、「この話、要るの?」と思っちゃうエピソードもちらりほらり。2022/02/26
かずぺん
3
現実は大変だったのだろうなと想像できます。一方で順調に経営できている感じもあります。2022/02/10