出版社内容情報
性格も好みも違う4人がお話をつなぐ異色の「童話リレー」が始まった!無事ゴールできるのか!? 童話に込められた願いとは?
内容説明
「運動会のリレーの選手になる」という幼なじみとの約束を果たせないぼくが代わりに始めたもの。それは、ぼくが考えた童話の続きを、仲間が順番にリレーして書く「童話リレー」だ。ところが、集まったメンバーは性格も趣味もバラバラの4人!案の定、ストーリーはまったく想定外の方向へ!!物語にそれぞれの思いをこめて、ぼくらのハッピーエンドを目指せ!ちぐはぐな仲間が、ニンジン色のノートに書きつなぐ、勇気と友情の物語。君ならどんな結末にする!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
信兵衛
17
スポーツ系の学校といっても運動苦手な生徒もいる。 そんな生徒たちから始まる自作童話リレー。 とっても楽しき哉。2025/05/13
えりまき
13
2025(97)小学生の友情物語。スポーツが苦手な友真と咲絵、オシャレが好きな理瑠、スポーツが得意な千弦の童話作成リレー。早く走れるようになりたいピョンマとうさえ、洋服を作るのが得意なリルラビ、足の速いチーターラビット。「努力すれば何でもできる、とか言ってますけどね、あれは子どもだましのウソだと思うんです。」。好きなものは頑張れます。 2025/04/21
柊子
10
私自身、高校の時にリレー小説を友人と書いたし(スポ根もの)、息子も小5の時に、班でリレー物語を作った。だから、とても親しみを感じながら読めた。一生涯努力し、しゃにむに頑張り続ける必要はないけれど、ある期間、または、あるものに関して、ちょっとのめりこんでみる、はまってみる、というのも愉しいものだ。スポーツでも、文系の何かでも‥‥。孫たちにはそういうものがあるかなあ。2025/09/15
joyjoy
9
今回のこまつさんは童話×リレー。また思いがけない組み合わせを楽しんだ。4人の小学生がリレー形式で書く童話には、自分を投影させたキャラクターたちが登場。書くことを通して自分が見えてくることはあるけれど、4人で書くことで、ひとりでは得られなかったであろう気付きもたくさんあったね。新聞連載時の小学生読者たちも、きっと彼らの童話のつづきを想像したり、自分も誰かと童話リレーをしてみたいって思ったんじゃないかな。最後に夢を力強く宣言する友真だけでなく、のほほんと過ごしたいと決めた咲絵に救われる子もいるかもしれない。2025/05/31
菱沼
5
良い本だった。陸上大好き努力馬鹿の千弦のエピソードが面白かった。「好きなもの」なら頑張れる。確かにそうだ。そして、自分では頑張っているという意識はない。やりたいことをやっているだけだから。そして、好きなことであっても、努力すればなんとかなるというものばかりでもない。それは小学6年の千弦はこれからわかるんだろう。本当に好きなものって、どうにもならないとわかってもやめられないんだけど。「おもつらい」という言葉を作った人がいた。「面白くて辛い」。好きなものは、おもつらい。なんだかちょっと、泣きそうだった。2025/03/28