手紙

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  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784620106670
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

428
本書は犯罪加害者の家族に焦点をあてたもの。直貴が何も悪いことをしていないのに世間から追い落とされる様子が読んでて嫌な感じだった。2016/06/03

Natsuki

104
ミステリーではない東野圭吾さんの小説を初めて読みました。ある日を境に、強盗殺人犯の弟というレッテルを貼られ、一人で生きていくことになった直貴。いけどもいけども光が見えず、時折差し込む光もまた遮られる。『差別はね、当然なんだよ』と言い放った社長の言葉にハッとしました。綺麗事ではなく、それが現実なのだと。加害者とその家族、被害者とその家族、そして社会。自分にとって大切なものを守るための直貴の決断と覚悟。終盤涙が止まらず(ToT)読み進めるのが辛い読書となりました。小説だから救いはあるんですけどね。。。2016/04/16

ねむねむあくび♪

98
かなり以前に読んだが再読。最新作『虚ろな十字架』を読んでからの、この作品。東野さんは昔から、事件と犯罪者だけでなく、犯罪者の家族、被害者の家族にも思いを馳せていたんだなぁとつくづく思う。麒麟の翼の父のように息子の代わりに償う、容疑者Xの献身しかり、真夏の方程式しかり…。しかし、この手紙はミステリーでは無い分だけ、兄弟の思いが切ない。社会にさらされているという点で犯罪者自身の十字架よりも、犯罪者の家族であるという、家族が背負わされた十字架のほうが、とてつもなく重いのだ。2014/08/12

nakanaka

89
深く考えさせられました。この作品は二人兄弟の兄が犯罪者でその弟が主人公として描かれているわけですが、綺麗ごとなどの脚色が無くとても真実味のある内容だと思います。当たり前ですがあまりスポットが当たらない犯罪者の家族、その境遇は同情しかありませんが身近な人たちにすればなかなか触れづらいもの。難しい問題です。「俺たちはどうして生まれてきたんだろう」「俺たちは幸せになれる日が来るかな」という弟・直貴の心の声が胸に響きます。こういったテーマで小説を書ききってしまう東野さんはやっぱり特別な作家だと思います。2018/07/09

takaC

78
ストーリー的には、平野社長の言葉他の、「犯罪者の家族が差別されるのは仕方がない」、「それが犯罪を抑止する効果にもなるのだから」、「差別や偏見のない世界は理想でしかない」、というのを直貴が受け入れられるようになった、という流れになって終わるのだが、納得はできない。確かにそれが現実ではある。特に日本社会は。まあ、それが正しいと押し付けているわけではなく、どう受け取るかは個々の読者に委ねているのだろうが。ストーリーの流れのままに安易に行き着く理解をそのまま受け入れてしまっては、人類の未来も救われない。 そこか2007/03/27

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