内容説明
秘曲“世阿弥”のタイムマシンに騎って、250年の時空を翔ぶ十兵衛。剣の究極と能の幽玄美が融合する、荘厳、凄絶のクライマックス。誰が十兵衛を斃すのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きょちょ
23
室町、義満の時代は、南朝再興と義満が天皇になろうとする事件。 江戸、家光の時代は、由井正雪の乱を絡ませる。 室町の十兵衛満厳は江戸時代へ、江戸の十兵衛三厳は室町時代へタイムトラベルする。 陰流と新陰流を二人とも体得する。 十兵衛三部作では、「おぼろ忍法帖(魔界転生)」が面白さでは一番、十兵衛のかっこよさではこの作品が一番。 下巻は、世阿弥の能が迫力満点。 結末は、拙者決して申し上げられませぬ。 読んでからのお楽しみでござる。 ★★★★★2017/11/10
蝉、ミーン ミーン 眠ス
2
話のオチ自体は概ね予想通りだったか十兵衛を殺せるものは十兵衛だけというの至極納得できるものだし、これ以外にはないという作品の締め方だったな。2023/10/09
源次/びめいだー
2
柳生十兵衛三部作完結編。二つの時代が交錯する幻惑的な構成。面白かったです。2017/04/03
uchiyama
1
時空を超えることに説得力を与えるのは能の謡しかない、という、問答無用さ。剣や恋や大義に命を惜しまない人々に、共感のための説明責任なんか微塵も必要とさせない、爽快さ。融通無下な傑作。2022/04/04
sasa✾
1
★★★2018/05/30