内容説明
聖なる戦いを終え、4年に及ぶ遠征から帰還したニコラスに、ベアトリスはあからさまな憎悪のまなざしを向けた。漆黒の瞳で女を惑わす、悪魔のように美しい放蕩者―妹が亡くなったのは、あの男にたぶらかされたせいよ。だが村はずれの墓地で、ベアトリスは意外な光景を目にした。ひとり涙しながら、妹の墓前に十字架を捧げるニコラスの姿を。遊び人どころか、彼は真摯で気高い騎士だったのかもしれない。そのときから、ベアトリスの心に満ちていた憎しみは、言葉にできない未知の感情へと変化していった。ヒストリカル・ロマンス人気作家競作のトリロジーの第2話。
著者等紹介
シーモア,アナ[シーモア,アナ][Seymour,Ana]
歴史冒険小説の大ファン。長くジャーナリズムの世界に身を置いていたが、小説の持つ魔法の力を忘れたことはなかった。中世やエリザベス朝時代を舞台に、ロマンスと胸躍る冒険を織り交ぜて物語を紡ぐ。“心温まるストーリーが読者を引きつけてやまない”と、ロマンティックタイムズ誌でも絶賛される実力派。米国ミネソタ州在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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