内容説明
友人の結婚の知らせを聞いてナイジェルは身震いした。いずれ爵位を継ぎ、結婚しなければならないが、今はまだ自由を奪われたくない。そんなある夜ナイジェルはちょっとした事件に遭った。愛人宅から放り出され、暗がりで隣家の少女に、紳士にあるまじき行為だと説教されたのだ。まったく愉快な子だ。ところが数日後の舞踏会で再会し、改めて見ると、彼女は妙齢の令嬢ではないか。僕に気づいているだろうか?好奇心を抑えきれず、ナイジェルは彼女をダンスに誘った。あの晩、彼女がナイジェルを夫にすると決意したとも知らずに。
著者等紹介
アレクサンダー,ヴィクトリア[アレクサンダー,ヴィクトリア][Alexander,Victoria]
ネブラスカ大学を卒業後、TVレポーターとして華々しい成功を収めたのち、1995年に作家デビューを果たす。ネブラスカ州オマハ在住
皆川貴子[ミナガワタカコ]
東京都生まれ。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ち~
35
独身貴族同盟②お星様に「退屈しない素敵な人と結婚したい」と願いをかけたフェリシティ。すると、隣家の奥さんとの不倫現場を主人に目撃され、我が家の庭に逃げてきた素敵な紳士が。まさに運命。絶対この人と結婚する!聡明なフェリシティにロックオンされ、必死に悪あがきするプレイボーイのナイジェル。彼女に惹かれるが、まだまだ結婚したくない!アクシデントで結婚を余儀なくされた2人。フェリシティが良く出来た子。自分が悪いのにフェリシティに八つ当たりする一方で「相手がフェリシティで良かった…」てお前ってやつぁ…萌えるやないか。2019/05/31
ぽこ
3
「結婚はイヤイヤ!」と駄々をこねるお子様ヒーローのお話。周りからどんどん固められ、逃れられない状況に嵌められていってしまうのが愉快でした。ヒーローは口で言ってる割にはまだまだ抵抗が足りないので、もっととことん結婚に対して抵抗してほしかった。2014/06/15
ネフェルティア
3
結婚をいみ嫌うナイジェルが何ともおこちゃまヒーローで、対してフェリシティがかなりの戦略家。結婚前も後も、ナイジェルたじたじの頭の回転の良さを会話のあちこちで見せてくれる。結婚してもなお大人になりきれないナイジェルの発言に、ナイジェルが驚く返事をしたり、貴族の女性の行動の制約が多い時代にああいう返事を思いつくあたり、さすがと思った。二人の会話のやりとりは面白かったが、個人的好みから言うと、放蕩者というより、ただのおこちゃま過ぎるヒーローも戦略に長けすぎてるヒロインも、どちらも好きではない。2012/01/19
shushu
2
運命の人はヒーロー、と思い定めて狙うヒロインというのも珍しいですね。お子ちゃまヒーローは結婚したくない病ですが、周りはしっかり埋められていて、あがいても無駄でしたw。2018/05/23
芙由
2
自分の人生は自分で選ぶ自由があると主張して結婚を断固拒否するヒーロー、その彼との結婚を模索するヒロイン。ヒーローの結婚拒否は現代でいうところのニート論理みたい。モラトリアムのばしたい、社会人になりたくない、という感じ。期待と責任から逃げたいあまりの行動は、子どもっぽいけどわからなくもない。自分に自信のないヒーローが愛によって成長し、自分の運命に向き合う話。教養人カップルのユーモアあふれる会話が魅力的。ストーリーもさくさく、主人公を取り巻く人々もいい人たち。明るく楽しいラブコメ。2014/08/14