内容説明
夫と子供のいる温かい家庭がほしい―サラのささやかな夢は、皮肉にも親友ダイアンの存在によってついえた。密かにサラが想いを寄せていた上司、エリート重役のロウムは、サラが紹介したダイアンと一目で恋に落ちた。5カ月後に彼らは結婚、二人の息子に恵まれ、今まさにサラが夢見たような幸せな家庭を築いている。一方のサラはロウムへの憧れを胸の奥に封印して、仕事に生きる決心をするしかなかった。だがその矢先、悲惨な事故がロウムの家族を襲った。ダイアンと子供たちは亡くなり、ロウムは絶望の淵に突き落とされる…。
著者等紹介
ハワード,リンダ[ハワード,リンダ][Howard,Linda]
アラバマ州生まれ。少女のころから書くことが大好きで、自分の楽しみのために作品を書きためてきたが、1980年、30歳で作家デビューを果たした。以降、情熱的なロマンスを中心に多くの作品を発表し、アメリカをはじめ世界各国で人気は高まる一方。現在もアラバマ州に夫とともに暮らしている
岡聖子[オカセイコ]
同志社大学文学部卒。1990年より翻訳を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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糸車
22
ロウムの行動や暴言はサラの愛情を信じているからこそだと思った。愛する妻子を失った絶望を誰よりも知っていて、まるごと受け止めてくれるというサラへの絶対的な信頼。なんてひどいんだろうと思う反面、他の誰にも見せない心の内側をさらけ出していくことでロウムは救われていくのだから、これは彼が再生していくうえで必要な過程なんだろう。サラはロウムを愛し、ただただ彼との未来を信じて待つ。彼女の強さに眩暈する。脇の登場人物が愛にあふれていて、彼らもロウムを責めなかった。人の痛みを思いやるのはなかなか出来ないことだと思う。2013/04/14
Michelle
18
私の中のテキサスの傲慢ヒーロー祭りはまだ続いており、こちらはリンダハワード版。やっぱりリンダは深い!深い分、ヒーローを責めたくなる気持ちも大きくなる。忍耐強いヒロインに酷い態度を取り続けるヒーロー、最後まで土下座なし、反省なし?自分だけが悲しい悲しいで、ヒロインを思いやる気持ちが足りない。ヒロインが菩薩。2021/08/13
まめもち
10
冷酷な誘惑1。妻と子供を亡くしたロウム×亡妻の友人サラ。ヒロインはヒーローがずっと好きで、でも友人の手前そんな気持ちはチラとも見せず。うーんけなげ。対してヒーローはこれでもかってぐらいクズ(笑)結婚式で興味を覚え、素っ気なくされる度にイライラ。子供か!ヒロインと結婚しても亡くした子供にこだわって妊婦や赤ん坊ほったらかし。それでも耐えるヒロインがドMというか……好きなリンダテイストではなかった。残念。2018/03/14
キッチンタイマー
6
切ないなー。もともとヒロインが弱い女だったのだけど強さを持たなければすべてを失う土壇場で頑張る話。ヒーローロウムの弱さは男の典型的なものだよね。ヒロインはマリア様のよう。これではメロメロになる。リンダハワードを読むのは多分初めてなんだけどいつサスペンスになるかと思ってたら全然普通の話だった。変なところでちょっとハラハラした。2013/05/04
矢田ふみえ
5
再読だった。関連本から、読みたくなって買ったんだけど。なかなか愛していることを伝えられなかったり、愛していた人が友人だったという設定だったり、想いが動くよね。でも、もてる女って自分があるよね。2016/09/27