内容説明
祖国ポーランドを追われ、無一文でアメリカの地に辿り着いたアベル・ロスノフスキは不撓不屈の精神で、一代でホテル王国を築き上げた。その一人娘フロレンティナは一流の教育を受けて才気煥発に育ち、当然父親の後を継ぐものと思われた。だが、父の宿敵ケインの息子との出会いがふたつの一族の運命を狂わせ―。世界的ベストセラー『ケインとアベル』の姉妹編。原書改訂版を初邦訳!
著者等紹介
アーチャー,ジェフリー[アーチャー,ジェフリー] [Archer,Jeffrey]
オックスフォード大学卒。1969年より庶民院議員を5年間務め、76年に『百万ドルをとり返せ!』で作家デビューを果たし、92年に一代貴族に叙され貴族院議員に。妻と2人の息子、5人の孫がおり、イギリスのロンドンとケンブリッジ、スペインのマヨルカ島に居を構える
戸田裕之[トダヒロユキ]
1954年島根県生まれ。早稲田大学卒業後、編集者を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
38
『ケインとアベル』の姉妹編になります。上巻は殆ど アベルの時代の物語でした。一流の教育を受けているフロレンティナは父親・アベルの跡取り娘と思われていましたが、そううまくはいかないものですね。宿敵ケインの息子と出会ったことで運命の歯車が狂っていく様はまるでロミオとジュリエットのようでした。一体どうなってしまうのでしょうか。下巻も読みます。2023/11/05
ブラックジャケット
14
著者のベストセラー「ケインとアベル」の子世代の視点で描かれた続編の小説。ホテル王アベル・ロスノフスキの娘フロレンティナは、イギリスから家庭教師を招いて自他ともに認める優秀な学生となった。いつか恋を経験して、銀行家ウィリアム・ケインの長男リチャードが結ばれるという。おお、ロミオとジュリエット。通俗の極みだが、語り口で読ませる。しかもフロレンティナがアメリカ憲政史上初の女性大統領になるふくみがある。イギリス人である著者だが、いかにもアメリカ人が好む題材をエンターテイメントに仕上げる。 商売は上手い。下巻へ。 2023/09/23
franz
3
再読。上巻は『ケインとアベル』の時代の話がほとんどで、そこでは語られなかったディテールの追加が嬉しい。ミス・トレッドゴールドが至高の脇役。2023/09/23
yuri
3
ケインとアベルの続き(?)後日譚になるのかな?読んだはずなのに覚えてないケインとアベル。 でも楽しめました。 続きは??と気になってこれを書く前に下巻を読み始めてしまっていて、上巻がどこまでだったか覚えてないですw2023/07/16
蝸牛
2
『ケインとアベル』子供世代の話。若い女の子の話を書くのは、アーチャーさん苦手なのかな?とおもいつつも相変わらずの戸田さん翻訳の安心感。 最近ハーパーからしか出ないのは新潮からは版権引き上げちゃったってことなのですかね。 2023/05/28