内容説明
アマルフィの豪邸で黒い噂のある実業家が殺害され、一枚の絵画が盗まれた。イタリア当局から協力を求められたガブリエル・アロンは消えたのはフェルメールの幻の名画であり、殺人はプロの手口だと見定める。手がかりを追ううち、Zのタトゥーのある暗殺者の襲撃を受けたガブリエルは、事件の裏に“コレクター”と呼ばれるロシアの謎の新興財閥の存在と、隠された核を巡る陰謀を突き止め―。
著者等紹介
山本やよい[ヤマモトヤヨイ]
同志社大学文学部英文科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くたくた
44
今作も面白かった!才能ある美女をスカウトしての諜報戦。ある意味このシリーズのパターンで、中盤までは大いなるマンネリを感じさせるが、終盤に向かってはそんな思いも吹き飛ぶスリルと疾走感。しかもイヤな結果になりそうな予感が満載だったのでハラハラした。が、良い意味で裏切られました。今回は脇役がいつにも増して光る。これがないと淋しいガブリエルの絵画修復シーンもちゃんと盛られて、満足度高いです。それにしても、ガブリエル70歳です。拳銃の腕もまったく衰えていませんね。(小さい声で言うがハリー・ボッシュと同じ歳です。)2024/06/24
Masa
5
読了。エリが出てきたのは嬉しいけれどケラーいなかったのは悲しい。フェルメールに関する云々を知れたのは楽しかった。いまこの瞬間、絵はこの世界のどこにあるんでしょうね。2024/08/10
てっちゃん
5
盗難されたフェルメールの絵画の追跡劇かと思ったら、後半になってロシアのウクライナ侵攻の極秘計画を阻止する活劇に。面白かったけど、フェルメールの絵画の話はどこに行ってしまったのだろう。タイトルに偽り?2024/08/01
はるまき
1
☆☆☆:<美術修復師ガブリエル・アロン シリーズ>の第23作。才覚溢れる女性を潜入させるプロットに対する「またこのパターン?」感と、スパイ稼業を引退しているため、アロンが諜報戦に関わることへのこじつけ感が強くなってきているのが玉に瑕だけど、盗難に遭い行方不明のフェルメールの名画を巡るアートミステリー要素と、ウクライナ戦争を巡るスパイスリラー要素をバランス良く織り交ぜたリーダビリティの高さはさすがの安定感。いい加減<リーチャー シリーズ>みたいに近作と旧作を交互に訳出してロシアとの因縁編を読ませてくれ定期。2024/08/17