出版社内容情報
ディーン・クーンツ[ディーンクーンツ]
著・文・その他
松本剛史[マツモトツヨシ]
翻訳
内容説明
“早く、早く死ななきゃならない”。海兵隊員の夫が、ナイフで自らの首を掻き切る前に書き遺した言葉。それは、FBI捜査官ジェーンの悪夢の始まりだった。調べを進めるうち明らかになる、全米の自殺率の異常な増加。夫同様、才気に溢れ幸せに見えた人々はなぜ発作的に死を選んだのか?やがてある研究所と会員制秘密クラブの存在が浮上し、ジェーンは想像を超えた戦慄の真実を知ることになる―。
著者等紹介
クーンツ,ディーン[クーンツ,ディーン] [Koontz,Dean]
これまで発表した数多くの作品でニューヨーク・タイムズのベストセラーリスト第1位を獲得。現在は南カリフォルニアで暮らしている
松本剛史[マツモトツヨシ]
和歌山県出身。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
141
実に7年ぶりのクーンツ新訳。FBI捜査官ジェーン・ホークが主人公を務める作者にしては珍しいミステリ仕立ての作品。かつてどんどん肥大していく傾向にあった00年代作品に比べて、グダグダとした説教話が少なくなり、展開がスピーディになった。さて本書でジェーンが疑惑を抱く米国の自殺率の上昇はどうやら事実のようで半分の州で自殺率は30%まで上がり、ある州ではなんと57%も増加したらしい。そんな不穏な空気に包まれた米国の現状から恐らく作者は一連の自殺が何らかの陰謀によって引き起こされているという本書の着想を得たようだ。2019/07/30
パトラッシュ
124
久しぶりのクーンツは女性版マック・ボランを書こうとしたのか。ヒロインのFBI捜査官ジェーンが戦う敵は金と暴力を武器とするマフィアではなく、人の思考を支配するナノテクノロジーを駆使し、ネットやカードを使えば居場所をすぐ特定してしまうのだから。政府機関だけでなく理解ある上司も簡単に敵となり、敵は全て殺さなければ生きられない。モダンホラーの旗手と呼ばれていた頃の超自然な存在よりも、現実的にあり得るハイテクにこそ恐怖を見い出したか。相変わらず読ませる力は強烈なサスペンスだが、昔が懐かしく思えてしまうのは私だけか。2023/07/20
KAZOO
105
最近、クーンツの犬が出てくる本を久しぶりに楽しませてもらったので、別のシリーズを読みました。ある地域で自殺者が異常に増えているということでFBIの女性捜査官(この旦那も自殺しています)が、様々な妨害に合いながらもその原因を探り当てていきます。最近の技術の発展などがからんでいます。ただこの本でははっきりとした結末には至らないので続編の翻訳が待たれます。もうすでに3冊出ているそうですが、あまり売れないので翻訳されないのでしょうか?2025/02/02
honyomuhito
71
「円熟した厨二」などと矛盾したことを思いつつ読了。政府や財界の中枢による陰謀論。マインドコントロール。ナノテクノロジー。シンギュラリティ。最新テクノロジーを使った悪事やその操作手法で描かれるスリラー小説。さすがのベテラン、面白いねと思っていたらシリーズものであることに読み終わってから気づいた。むーん、クーンツおじいちゃんに長生きしてもらわないといけませんね。FBI捜査官ジェーン・ホークシリーズ続きが気になる!https://chirakattahondana.com/これほど昏い場所に/2018/12/12
HANA
67
謎のメッセージを残して自殺した夫。謎を探るFBI捜査官ジェーンの前に立ちふさがるのは…。という粗筋からわかるように往年のクーンツを彷彿させる内容。ただ今作は超自然現象を排した純然たるSFサスペンスとなっている。それでも謎と活劇という骨子は変わらないので、やっぱり読ませるなあ。流石はエンターティメントの巨匠。ただ読み終えてわかったのだが、この本シリーズ物の一冊なのね。その為ある程度の決着は着くものの、ラスボスらしきものは名前が見えただけだし、俺たちの戦いはこれからだ。的な終わりになってるし。続き出るのかな。2020/11/07
-
- 和書
- いつもだれかが見ている