内容説明
高機能自閉症で言葉を発した事のない11才の少年ウッディ。IQ186の天才ハッカーでもある彼は、父の事故死の真相を密かに探っていた。そんななか父が関連するハイテク企業の極秘研究所で爆破事故が発生、ウッディのパソコンに不気味な文字が現れだす。同じ頃、1頭のゴールデンレトリバーがかすかな声に導かれるようにウッディの元へ向かっていた。邪悪な“何か”が同じ道を辿っているとも知らずに…。
著者等紹介
クーンツ,ディーン[クーンツ,ディーン] [Koontz,Dean]
これまで発表した数多くの作品でニューヨーク・タイムズのベストセラーリスト第1位を獲得。現在は南カリフォルニアで、妻のガーダと暮らしている
松本剛史[マツモトツヨシ]
和歌山県出身。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
216
久々のディーン・クーンツ、28年前に読んだ『ウォッチャーズ』の続編のような作品ということで期待して読みました。600頁弱の割に内容が薄い感じがします。またIQ186の天才ハッカー少年ウッディが、あまり活躍していません。 https://www.harpercollins.co.jp/hc/books/detail/137682021/06/21
Tetchy
142
クーンツの作品のうち、高いIQを持つ犬アインシュタインとアウトサイダーの戦いを描いた『ウォッチャーズ』という作品がある。同作ではアインシュタインの子供たちが生まれ、遠くへ巣立っていき、子孫が広がっていくと結ばれることから、このミステリアムと云う知性ある犬達の存在はその子孫たちと思って間違いないだろう。従って本書は33年を経て書かれた続編と思える。クーンツはいつもキングを意識しているように思えるのでもしかしたらキングが『シャイニング』の続編を36年後に書かれたことに触発されて本書を著したのかもしれない。2022/03/24
KAZOO
134
かなり以前に読んだ「ウォッチャーズ」を思い出しました。今回は犬もかなり活躍するのですが、子供が天才的な頭脳を持っているということで、前回よりも話がもう少し込み入ってきています。バイオの研究所の事故で、人間がだんだん邪悪な怪物になっていく様子が語られます。ただ怖さなどは「ウォッチャーズ」やキングの「シャイニング」の方が大きいと感じました。2025/01/23
海猫
121
一応、ホラー的な設定だが、高機能自閉症の少年と知能の高いゴールデンレトリバーの交流がメインの話で、ハートウォーミングな要素が強い。それぞれの登場人物のエピソードがバラバラに語られているように思わせて、だんだんと人間関係や事の真相が見えてくる展開が読ませる。また、サスペンスの醸し出し方がさすがに巧い。印象としてはキワモノめいた作りを感じさせない作品で、クーンツの作風が熟成されているのを感じる。一方で、昔のようなB級パワーで突っ走る作品を読みたかったのもあって、複雑。そういうのは過去作を読み返すべきなのかな?2021/05/24
のぶ
96
今になって「ウオッチャーズ」の続編が読めるとは思っていなかった。もう30年近くなるだろうか。内容の詳細はもう記憶にないが、面白かったことだけは覚えている。本作の主人公は、11才でIQ186の天才少年ウッディ。彼は父の事故死の真相を密かに探っていた。そんな中、父が関連するハイテク企業の極秘研究所で爆破事故が発生し、さらに不思議な現象が現れるようになる。そして本作に欠かせない存在が、ゴールデンレトリーバーのキップ。サスペンスホラーの要素は弱いように感じたが、前作を想い出しながら楽しめた読書だった。2021/06/01