内容説明
英国でロシア人富豪が暗殺された。使われたのは神経剤。旧友がクレムリンに繋がる機密を追っていたと知ったイスラエル諜報機関の長官ガブリエルは、MI6と弔いの作戦を始動させる。狙いは西側の体制を挫く目的で張り巡らされた巨額のロシアマネー。ガブリエルはスイス在住の新興財閥を標的に、チェロの名手にして世界一ダーティな銀行に勤める1人の女性を通じ、大胆不敵な罠を仕掛けるが―
著者等紹介
シルヴァ,ダニエル[シルヴァ,ダニエル] [Silva,Daniel]
これまで刊行したすべてをNYタイムズ・ベストセラーリストに送り込んでいる人気作家。ガブリエル・アロン・シリーズは30以上の言語で翻訳され各国でベストセラーとなっている。ジャーナリストの妻ジェイミー・ギャンゲルと双子の娘と息子リリーとニコラスとフロリダ州在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くたくた
61
アロン家はエルサレム市街の自宅から、彼の故郷イズレエル谷のラマト・ダヴィドに程近いナハラルに仮住まいしてコロナを避けている。双子たちは田舎暮らしで逞しく成長中。ガブリエルは新しいガルフストリームに現金を詰み、人工呼吸器や検査薬や医療用防護衣を世界中で買い付けては国内の病院に配布。政治家への転身の準備か・・・とのマスコミの噂をよそにイランの核開発施設破壊作戦を指揮。そんな折、ガブリエルの旧友のロシア人富豪が毒殺される。手を下したのはロシア。ガブリエルは旧友が追っていた情報を足がかりに再びロシアの皇帝に挑む。2022/04/30
Nat
37
図書館本。ガブリエルのオフィス長官の任期もあとわずか。現実の世界情勢をベースにタイムリーな内容。ウクライナ侵攻のようなまさかこんなことがということが現実で起きているので、小説の内容も実際にありそうと思えてしまう。お気に入りのケラーがまた登場していたのが嬉しい。今後の展開はどうなるのか楽しみ!最新刊もリクエストしなくては。2023/07/22
stobe1904
16
【ガブリエル・アロンシリーズ】今回はスイスが舞台。旧友で反体制派であったロシア人資産家がロンドンで神経ガスで殺害され、ガブリエル・アロンが事件の背後に蠢くロシア新興財閥とクレムリンの権力者を追い始めるが…。西側世界の混乱と分断を画策するプーチン大統領の資金源を断つべく罠を仕掛ける金融コンゲームの様相かと思いきや、後半の畳み掛けるアクションの連続に読む手が止まらない。チェロの名手にして、したたかに生き抜くイザベルにまた会いたい。後日譚も含め盛り込みすぎの感はあるが、近作の中では出色の出来栄え。★★★★★2023/09/01
アリーマ
15
たぶん初読のダニエル・シルヴァ。ガブリエル・アロンというイスラエルの諜報員が主人公のシリーズ。前作は相当数あって過去の因縁はいろいろストーリーに絡むが、とりあえず知らなくても読める。美貌のチェリストで一流バンカーの女性を絡めて、ロシア経済を裏で牛耳る大富豪をアロンが追い落とそうとする話。新旧アメリカ大統領に現ロシア大統領など、明らかに誰かわかる大物が交錯する終盤の活劇はなかなか面白かったが、そこまでが冗長だった。過去シリーズを読んでいれば、いろいろ盛り込まれたディテールがあるいは楽しめたのかも?★★★⭐︎2022/07/22
コージ
5
アロンシリーズの自分が読んでいない登場人物が出てきたところは少し読みずらかった。しかしそれ以外は凄く面白く読めた。名前は変えてあったがロシアの独裁者のカネをぶんどる作戦はスカッとした。2023/06/01