目次
なぜ「新しい言語学」か?―新旧の違い
認知言語学1―事態の捉え方と言語表現
認知言語学2―比喩
認知言語学3―カテゴリー化、多義語と意味変化、文法化
認知言語学4―認知言語学と命名論
言語習得論1―母語の習得と臨界期
言語習得論2―概念の獲得と語意学習
言語習得論3―多言語環境における言語習得
語用論1―言外の意味のコミュニケーション
語用論2―意味論から語用論へ
語用論3―日本語の語用論
談話分析―話しことばの連なりから見えてくること
社会言語学1―社会におけることばのバリエーション
社会言語学2―ことばの変化、ことばへの意識
心理と社会から見る人間の学
著者等紹介
滝浦真人[タキウラマサト]
1962年岩手県生まれ。小学校から高校まで、仙台で育つ。1985年東京大学文学部言語学専修課程卒業。1988年東京大学大学院人文科学研究科修士課程言語学専攻修了。1992年同博士課程中退。1992年~共立女子短期大学専任講師~助教授、麗澤大学助教授~教授を歴任。2013年~放送大学教養学部・同大学院文化科学研究科教授。2017年博士(文学)(北海道大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夜間飛行
190
新しい言語学はラングよりもパロールに着目し、言語を支える認知能力、意図の伝達や推論の仕組み、会話の中にある差違や多様性を研究する。認知言語学では、図と地、静と動を表現し分ける心の働きや比喩について分析し、言語習得論は幼児の言葉の習得や認知能力について異文化間の差異や多言語環境での影響を調べる(早期英語教育の問題点の指摘はとても科学的)。語用論は、言語表現の基準からの逸脱や皮肉など〝含み〟を生じる仕組みを論じ、談話分析・社会言語学は、日常談話の構造、方言と言語変化、またそこに込められた話者の意識を探究する。2024/10/18
なま
10
★★★★☆言語をどのような角度から捉えようとする立場なのか?理解していく。言語の習得から臨界期、多言語環境の中の母語の発達、談話の分析、多面的に言語に向き合う一冊。2018/08/17
masasamm
5
放送大学の教科書。認知言語学、言語習得論、語用論、談話分析、社会言語学などの新しい言語学分野を紹介している。言語学の広がりを知ることができ、どの分野も興味深い。勉強意欲を掻き立てる内容である。2018/08/04
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