出版社内容情報
芸術は,一人の天才的な芸術家による創造物ではなく,文化的伝統と社会的諸関係の中から生み出されるものである。芸術のこのような文化的・社会的生成の構造に焦点をあて,各時代の美学芸術理論を振り返ることで,各時代の芸術作品が,いかにその時代の文化・社会に根ざしていたかを美学的・芸術学的に考察している。プラトンとギリシア文芸,死と再生の連続的世界観とロマネスク美術,サン・ドニのシュジェールとゴシック美術,対抗宗教改革とバロック美術,革命の時代と19世紀美術,死の影と現代芸術などの章で構成。
1.芸術の見方
2.プラトンとギリシア文明
3.アリストテレスとギリシア演劇
4.修道院の神学者とロマネスク美術
5.死と再生の連続的世界観とロマネスク美術
6.サン・ドニのシュジェールとゴシック美術
7.ルネサンスの哲学とイタリア・ルネサンス美術
8.ルネサンスの政治とイタリア・ルネサンス美術
9.宗教改革と北方ルネサンス美術
10.対抗宗教改革とバロック美術
11.ディドロとロココ美術
12.革命の時代と19世紀美術
13.戦争の世紀と20世紀美術
14.死の影と現代美術
15.環境芸術と現代社会