出版社内容情報
ピンヒールを履いたいくらか鈍感な足のまま、
半ばディストピアと化した歪な社会をしばし呆然と眺めていた(本書より)
エッセイ、書評、小説の執筆業からコメンテーターまで多岐にわたり活躍し、初の小説作品『ギフテッド』が芥川賞になるなど、いま最も注目される作家・鈴木涼美による初の時事批評集が刊行!
安倍晋三レジームの終焉、輝けない女たちの聖戦、コロナ狂騒曲、止まらぬ分断――。
令和最初の三年間に起きたさまざまなニュースを、「8㎝ヒール」の視座から批評した渾身のコラム62本を収録。
【本書に登場するおもなニュース】
ハラスメント規制法案成立/対韓輸出規制/吉本闇営業騒動/れいわ新選組旋風/消費増
税/「ミス慶應」中止/フィンランド女性首相誕生/カルロス・ゴーン大脱走/トイレッ
トペーパ売り切れ/突然の休校措置/緊急事態宣言発出/検事長賭け麻雀事件/女川原発
再稼働へ/セシルマクビー閉店/『JJ』休刊/『エヴァ』完結/入管難民法「改正」見送
り/終電繰り上げ/東京五輪の延期と開催/石原慎太郎逝去/ウクライナ軍事侵攻/映画
界の性暴力/安倍晋三元首相殺害etc.
内容説明
安倍晋三の時代、輝けない女たち、コロナの狂騒、止まらぬ分断―。令和最初の三年間に起きたさまざまなニュースを「8cmヒール」の視座から批評した渾身のコラム62本。
目次
第1章 安倍晋三レジームの終焉―その信仰に百害があるのだとして 絶え間なく注ぐアベの名を(真性かまってちゃん―対韓輸出規制は「手首を切るブス」以下の政策;Telling Lies?No,Papa.―戦後74年。日韓関係は「新たな戦前」のようだ ほか)
第2章 輝けない女たちの聖戦―女と女の真夜中 悪者は男の顔をしていない(私は部下になりたい―ハラスメント規制法案がもたらす救いと思考停止;オトナはわかってくれない―改正児童虐待防止法は体罰から子供を救えるか ほか)
第3章 コロナ狂騒曲―市民たちのストリップ そんな時代もあったねと笑って話す場合じゃない(そして主婦になる―突然の休校措置は弱い者から追い詰めていく;暗黒街の鼻紙―愚民が巻き起こす毎度のトイレットペーパー騒動 ほか)
第4章 平成は遠くなりにけり―もしかして令和は女の… されど愛しい失敗作たちの平成(愛すべきMたち―吉本騒動とあゆの暴露本から考える男女のすれ違い;わたしを話さないで―『全裸監督』は昭和のAV業界を礼賛しているわけではない ほか)
第5章 No one left behind?そして分断は進む―ある夜の出来事 正しさを諦めず多様性を愛せればいいけど(無理じゃない?)(どぶねずみみたいなあなたとは違うんです―自覚なき弱者にれいわ旋風が届く日は来るか;1ミリリットルの何か―有名人の薬物逮捕をショーにしてはいけない ほか)
著者等紹介
鈴木涼美[スズキスズミ]
1983年、東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。専攻は社会学。キャバクラ勤務、AV出演、日本経済新聞記者などを経て文筆業へ。恋愛やセックスにまつわるエッセイから時事批評、小説まで幅広く執筆。自身初の小説作品『ギフテッド』(文藝春秋)が第167回芥川賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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