Beret science<br> 虫のすみか―生きざまは巣にあらわれる

電子版価格
¥1,760
  • 電書あり

Beret science
虫のすみか―生きざまは巣にあらわれる

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 349p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784860644772
  • NDC分類 486
  • Cコード C0045

出版社内容情報

我々の身近には、おもしろい巣をつくる虫たちがたくさんいます。巣から虫の生きざまを知る一冊。オールカラーで写真を豊富に掲載。虫のことを知りたければ、その巣を知るのが一番!
生き物にとって家の確保は死活問題です。天敵や自然災害から身を守るため、生き物たちは身の回りのあらゆるものを使って家をつくります。一見、その日暮らしをしているような虫たちだって例外ではありません。
我々の身近には、さまざまな巣を構えて生活する虫たちがたくさんいます。そのなかには、ハチやアリに負けず劣らぬ、おもしろい巣をつくるものも少なくありません。
獲物を引きずり落とすアリジゴクの巣の内部は、どのようになっているのでしょうか。そのほかにも、泥で巣をつくるハチや、塚をつくるアリ、地面の下でキノコ栽培するアリなど、大地をすみかにする虫たちを1章で紹介します。
2章は、植物を利用する虫たちです。ミノガやオトシブミをはじめ、コロギスやアワフキムシ、ツムギアリ、イチジクコバチなど、その巣は多種多様です。なかには、植物と切っても切れない関係を築いているものもいます。
3章は珍奇な環境にすむ虫たちをとりあげます。地下深く、土と土のすきまに生きる虫や、海や水中にすむ虫、排泄物でできた家にすむ虫、動物の体内に入り込む虫など、「こんなところにもいるのか!?」と思わずにはいられません。
昆虫ではない虫たちも、おもしろい巣をつくります。クモやカニムシといった仲間については4章で説明します。

1 大地にすむ
2 植物にすむ
3 珍奇な環境にすむ
4 昆虫じゃない虫たち

小松 貴[コマツ タカシ]
九州大学 熱帯農学研究センター 博士研究員。信州大学 大学院 総合工学系研究科 山岳地域環境科学専攻 博士課程修了。 博士(理学)。著書に『裏山の奇人――野にたゆたう博物学』『アリの巣の生きもの図鑑』(共著)(ともに東海大学出版部)など。

内容説明

私たちが気づかないだけで、庭先や道ばた、土の中は、虫たちの不思議な“巣”であふれている。日本中、世界中を飛び回って目にした、虫たちのリアルな姿!カラー写真253点収録!

目次

1 大地にすむ(アリジゴク―砂に潜む地獄;ハンミョウの幼虫―深淵より来たる狙撃者 ほか)
2 植物にすむ(クヌギカメムシ―お家は完全栄養食;シロアリモドキ―迷宮を管理するもの ほか)
3 珍奇な環境にすむ(地下性昆虫―「広」所恐怖症;海にすむ昆虫―塩との戦い ほか)
4 昆虫じゃない虫たち(キムラグモとトタテグモ―扉つきの洞穴で;ジグモ―罠つきの隠れ家 ほか)

著者等紹介

小松貴[コマツタカシ]
九州大学熱帯農学研究センター博士研究員。信州大学大学院総合工学系研究科山岳地域環境科学専攻博士課程修了。博士(理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tom

18
小松さんの書くものは面白い。私は、虫というものには、何の関心もない。でも、小松さんの尽きることのない虫への関心を読んでると、なにやら幸せな気持ちになって来る。これは、不思議(笑)。虫さんへの愛、虫さんの生態に対する関心、たぶん、寝る以外の時間は、すべて虫さんのために使っている小松さん、どんな人だろうかと、虫さん観察ならぬ小松さん観察をしてみたい気分。2019/12/02

9
アリの蟻酸を利用し、アリ塚に服を被せて日本でもシラミ駆除をしていたという話に驚いた。そんな蟻たちもアメリカ人がこの蟻をチョコで固めて食べるおやつが流行ったせいで輸出され、ずいぶんと数を減らしたらしい。ファーブル先生にも読ませてあげたい本。シロアリは木屑を食べて糞をし、そこに生えた菌類を食べてまた糞をし、セルロースをキノコに分解してもらって、それを食べ、そこに生えた(ryと、栄養がなくなるまでエンドレス等々どれもこれも面白かった。でもやっぱりおうちにシロアリが来るのは困るのであった。すまぬすまぬ。2016/08/28

めりこ

5
今回もおもしろかったー!著者の小松さんのおかげで去年から突然昆虫好きに。毎回昆虫の世界の多様さと完成度には感動するばかり。この本は、実際むしを見つけるための指南書にもなっていて、新規参入者には親切な良書。読んだ途端にとりあえず二種類は発見した笑。装丁もよい。ちなみに、昆虫が減っていく悲しさと、昆虫という小さなものたちが構成している生態系の土台自体の変化が確実に進行していく不気味な不安感を、昆虫の魅力と共に、深い愛情を持って伝え続ける小松さんの働きっぷりは本当に素晴らしい。いつもありがとうございます。2018/10/18

スリカータ

5
インパクトのある表紙にギョッとします。虫が苦手な人はこの表紙だけで逃げ出してしまいそう。私にとっては想像以上に面白い本でした。扱う虫のチョイスもマニアックだが、地味に心をくすぐるものでして、本当に著者の情熱がひしひしと伝わって来ました。学術的でありながら、小難しくなく、エッセイの要素もあって引き込まれます。この本で得た知識を人に話したくて仕方なくなりました。2016/08/14

かつきち

3
これは名著中の名著です。 こんなにもこんなにも虫の巣作りが、多彩でアイディアに溢れ、変で、可笑しみがあり、味があるものと走らなかった! 進化とか選択とか多様性とかの不思議では説明がつかないレベルの「なんでそんななの!?」の連続でした。 これほど好奇心を焚き付けられた本は久しぶりで、首根っこ捕まえてでも人に読ませたい本ですw2018/03/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10934394
  • ご注意事項