扶桑社文庫<br> 死にたい夜にかぎって

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扶桑社文庫
死にたい夜にかぎって

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  • サイズ 文庫判/ページ数 263p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784594083441
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

ドラマ化決定の話題作がついに文庫化。
愛が欲しくて愛に振り回された男の実話小説。
忘れたくない失恋(かこ)がある。

<内容紹介>
「君の笑った顔、虫の裏側に似てるよね。カナブンとかの裏側みたい」――
憧れのクラスメイトに指摘された少年は、その日を境にうまく笑えなくなった。
“悲劇のようで喜劇な人生”を切なくもユーモア溢れる筆致で綴る作家・爪切男のデビュー作。
出会い系サイトに生きる車椅子の女、カルト宗教を信仰する女、新宿で唾を売る女etc.
幼くして母に捨てられた少年は、さまざまな女性たちとの出会いを通じ、少しずつ笑顔を取り戻

していく。

文庫には、アイナ・ジ・エンド(BiSH)による解説「死にたい夜を超えていく」を特別収録。
ドラマは2020年初春に放送予定。

<本文より>

私の笑顔は虫の裏側に似ている。
学校で一番可愛い女の子が言っていたのだから間違いない。
生まれてすぐに母親に捨てられ、母乳の出ない祖母のおっぱいを吸って育った。
初恋の女の子は自転車泥棒で、初体験の相手は車椅子の女性だった。
初めて出来た彼女は変な宗教を信仰しているヤリマンで、とにかくエロかった。
そして今、震度四強で揺れる大地の上で人生最愛の女にフラれている最中だ。
部屋の窓から鋭角に差し込む朝の光を浴びた彼女が、ヤジロベエのようにゆらゆらと揺れている



<著者プロフィール>

爪 切男(つめ・きりお)/1979年、香川生まれ。文筆家。2016年より、情報サイト『日刊SPA!』

で『タクシー×ハンター』を連載。同連載を大幅に加筆修正してまとめた私小説『死にたい夜に

かぎって』を2018年に出版。これまでのままならない恋愛経験をポジティブに綴った本作はネッ

トを中心に大きな話題を呼ぶ。現在、『週刊SPA!』で「働きアリに花束を」を連載中。犬が好き

内容説明

「君の笑った顔、虫の裏側に似てるよね。カナブンとかの裏側みたい」―憧れのクラスメイトに指摘された少年は、その日を境にうまく笑えなくなった。“悲劇のようで喜劇な人生”を切なくもユーモア溢れる筆致で綴る作家・爪切男のデビュー作。出会い系サイトに生きる車椅子の女、カルト宗教を信仰する女、新宿で唾を売る女etc.幼くして母に捨てられた少年は、さまざまな女性たちとの出会いを通じ、少しずつ笑顔を取り戻していく。

著者等紹介

爪切男[ツメキリオ]
1979年、香川生まれ。文筆家。2016年より、情報サイト『日刊SPA!』で『タクシー×ハンター』を連載。同連載を大幅に加筆修正してまとめた私小説『死にたい夜にかぎって』を2018年に出版(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

そる

353
作者の半生を振り返るタイプの本。言葉選びが絶妙で、セルフツッコミな文がおかしくて笑ってしまう。爪切男さん、心がキレイなのかアホなのか、とても前向きで優しくて、一途で愛がある。人のいい所だけでなく全てを愛してしまえるのがすごい。見習いたい。この人の彼女は甘やかされるな〜。女としては幸せかもしれない。「健康と栄養のバランスばかりを気にするつまらない料理研究家の言葉よりも、ちょっと無愛想な風俗嬢の「あそこのナポリタンがめっちゃオススメ!」という無邪気な言葉を信じたい。これまでもこれからもそうやって生きていく。」2021/06/25

H!deking

97
いやー、本当に面白かった!勝手にフィクションかと思っていたら私小説なのね。爪さん、アナタの人生めちゃくちゃ無駄です。でもそれはとっても素敵な無駄です。無駄のない人生なんてね、最新機能の国産車みたいなもんだよね。たまにはデカいアメ車かなんかでガソリン垂れ流しでぶっ飛ばしたいよ。うん。いや、とにかく面白かった!そしてアイナ・ジ・エンドのあとがきも良かった。ドラマ観ます!2020/03/01

かみぶくろ

53
3.7/5.0 まさか2冊目を読むことになるとは思わなかった爪切男さんのエッセイだけど、なんかクセになるユニークなユーモアですね。下ネタだらけなんだけど、真に下品ではないというか。隙間時間に楽しむのにもってこい。さすがに3冊目はないと思ってるけど、結局しばらくしたら読んでるかもしれない。2023/02/06

カノコ

51
アスカとの六年間の同棲生活を基軸に、著者の恋愛遍歴を赤裸々に明かした私小説。美少女からのビンタ、車いすの女性との初体験、テレクラで出会ったダイダラボッチ、新聞配達の女性との一分間の逢瀬。キラキラした少女漫画の恋愛とは対極にあるような、ドブに片足突っ込んだようなひどい話の数々。それなのに、そのどれもに確かに純愛を感じてしまう。こんなに笑えるのに、ひどく泣けるのはそのせいだ。特に終盤は読みながらずっと、泣き笑いのような表情を浮かべていたことだろう。哀切ここに極まれり。アスカの手紙に心が千々に乱れた。2020/01/02

アマニョッキ

50
話題になっていたのは知っていたけれど、なんだか避けていた一冊。知人に薦められて読んでみました。とにかくタクシードライバーさんが良いこと言う。何度か涙がにじみました。映像化されたら見てみようと思います。2020/01/13

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