内容説明
イラクと日本で何があったのか!最も危険をともなう撤収は、いかに行われたか?なぜ、一人の殉職者も出さずにすんだのか?10次、5500人にわたる自衛隊史上最大の任務―その人間ドラマと緊迫のドキュメント。
目次
命がけの撤収
派遣が決まった日
答えを求めて
家族の絆
部隊を率いて
派遣で学んだこと
連携プレーで成り立つ
協調―多国籍軍と、イラクと
弱いけど強い群長
自衛隊だからできたこと
10年後のイラクのために
完全に生還せよ
“しんがり”の役目
緊張の日々
イラク人の横顔
過酷な宿営地の生活
衛生隊が見たイラク
派遣を支えた人たち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ohe Hiroyuki
1
生の声が書かれていると後輩から指摘され手に取った一冊。▼新聞記者が取材をした自衛官の言葉やインタビュー記事のオムニバスである。読みながらイラクへ自衛隊が派遣されたのはもう10年前のことかと時の経過を感じた(9.11が14年前である)。▼実際の任務に就かれた自衛官や外務省などのスタッフの努力をひしひしと感じた。心から敬意を表したい。▼平和安全法制が審議され、海外派遣が改めてクローズアップされた。改めてイラク派遣を振り返る意義はあるだろう。▼実名を出して語る自衛隊員の言葉に耳を傾ける価値は必ずあると私は思う。2015/10/04
風見草
1
宿営地に着弾したときのそれぞれの隊員の感覚、空調などの衛生環境や防弾強化など宿営地の整備の苦労、業務支援隊長として隊員の面倒を見たり喝を入れたりする司令の実際、現地有力者との折衝や住民感情に気を使ったことなど、自衛隊員から見たイラク派遣の実際が伺えます。自衛隊は、治安維持業務という「悪者役」を引き受けずに済んだとはいえ、2年半にわたり殉職者を出さずに任務を全うするのがいかに大変なものであったかがわかります。2009/10/25
taskun
1
イラク復興支援に参加した自衛隊員のインタビュー集。これだけでも、うまく編集すれば「プロジェクトX」的な番組が作れそう。現地において、多国籍軍の中でも自衛隊の評判が良かったというのは、やはり色々なところでの努力があったからこそ。2008/11/04
とも
0
あせもがいたいたしい。2009/09/18