内容説明
クイン三兄弟のうちイーサンは、漁師の道を選んだ寡黙な海の男だが、少年のころ母親から受けた虐待による心の傷を今もかかえている。パブのウェイトレスとして働くグレースに昔から強く惹かれているものの、自分の気持ちを素直に打ち明けることができない。一方グレースもイーサンを愛しているが、彼が友人以上の関係になろうとしないため、なかば諦めている。だが、ある晩パブの客に襲われそうになった彼女をイーサンが助けたことから、抑えていた激情が解き放たれた―傷ついた心の蘇りを描く愛の三部作、第二弾。
著者等紹介
ロバーツ,ノーラ[Roberts,Nora]
1981年に『アデリアはいま』(サンリオ文庫)でデビュー。一躍ベストセラー作家となる。86年にはアメリカ・ロマンス作家協会初の名誉殿堂入りを果たした。邦訳作品は『モンタナ・スカイ』『サンクチュアリ』(扶桑社ロマンス)、『悲劇はクリスマスのあとに』(角川文庫)、『イリュージョン』(講談社文庫)をはじめ多数。現在、メリーランド州に夫と二人の息子とともに住んでいる
竹生淑子[チクブヨシコ]
英米文学翻訳家。主な訳書に、ブラッドフォード『エンジェル』、フライ『ベビーシッター』、ピンキー『祈りのキャンドル』、ロバーツ『ローラが選んだ生き方』『海辺の誓い』(以上扶桑社)、クーンツ『ウィスパーズ』(早川書房)などがある
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感想・レビュー
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だむ
17
シーサイド・トリロジー②。セスの物語が続く中、本作はイーサンとグレースのロマンスが話の中心。寡黙で誠実なイーサンがとにかく好みだった♡ あることがきっかけで、抑えていたグレースへの気持ちを溢れさせてしまう彼にドキドキした。常に自分を抑えることのできる男が理性に抗えなくなる姿って堪らない。彼の過去を受け止め、包み込み、昇華させていくグレースも強くて優しくて本当に素敵だった。アンナの機転の利いた働きも素晴らしかった。良き助っ人。オーブリーもすっごく可愛くて満足な読後感。次巻も楽しみ♪2020/01/24
すもも
8
★★★★★ 寡黙で忍耐強くてなんとなく武士を思わせるヒーロー、イーサン。そのイーサンが、自分の生い立ち故に普通の男性であれば普通に望むことを初めから諦めているのが悲しかった。石器のようなヒロインと鉄板の幸せを築いて欲しい。良かったです。(RISING TIDES 1998年作品)2014/09/23
みみぽん
4
たとえ血の繋がりはなくとも、過去に悲しみや傷を負っていても、人間同士の結びつきが、そのすべてを乗り越えさせてくれる。そんな素晴らしさをノーラが教えてくれた!人を思う尊さが小さな海辺のキラキラした情景の中に繰り広げられ、幸せな描写のひとつひとつにに胸がこみあげてくる。前作のキャメロンとアンナのゴージャスで、ストレートな愛を交わせる2人もお似合いだったけれど、今回の無口だけど男気あるイーサンと、スリムで、オードリーを金髪にしたような働き者の思慮深いシングル・マザーのグレイスがまたとっても健気。究極の一途同志♪2020/04/27
ささ
2
前作からアンナ苦手〜って思っていて、今作でも序盤はこいつ…って思うところはあったけれど、後半イイ仕事したので良しとします(笑)。セスの過去は悲惨で辛い。セスが心から安心して幸せに生きていける場所をつかみ取るために、頑張れクイン家!! 2023/12/26
カサブランカ
2
42017/01/02
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- 和書
- お茶をきらうすいとう