内容説明
真に冷酷で暴力的な女性ほど、社会を動揺させる存在はない―ベルリンの事件記者キュラは、女性殺人犯を取材している。そこに、新聞社を震撼させる事件が起こる。編集局長が、首を切り落とされて殺害されたのだ。だが、それは残虐な殺人劇の幕開きにすぎなかった。ギリシャ古典詩にのせて連続する、頭部切断による殺害事件。強引な取材を進めるキュラと、彼女を取り巻く男たち、女たち。性、犯罪、社会、すべてが混沌とする新首都に降臨した殺戮の女神は、世界を異様な空気につつんで犯行をかさねていく…『ベルリン・ノワール』で注目を浴びた、ドイツの新星テア・ドルン。2000年度ドイツ・ミステリー大賞に輝く、凄絶な1作。
著者等紹介
ドルン,テア[Dorn,Thea]
1970年、フランクフルト生まれ。ウィーン、ベルリンで哲学および声楽を学ぶ。ベルリン自由大学哲学科で教鞭をとる。ミステリー・デビュー作『Berliner Aufkl¨arung』で、1995年度マーロウ賞を受賞。第3長編にあたる『殺戮の女神』で、2000年度ドイツ・ミステリー大賞を受賞。2000年秋から、劇作家としてハノーヴァー劇場に所属
小津薫[オズカオル]
同志社女子大学英米文学科卒、ミュンヘン大学美術史学科中退。英米・独文学翻訳家。主訳書にドルンほか『ベルリン・ノワール』(扶桑社)、クラーク『記憶なき殺人』(講談社文庫)、シャピロ『罪のゆくえ』(創元推理文庫)ほか
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感想・レビュー
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Steppenwolf
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ベルリンを舞台とするドイツミステリーである。最初は,新興新聞社の編集長が首を切られた犠牲者となりその後同じような禿頭ひげ面の男性が殺されていく。そこに少々いかれた女性記者が犯人を追いつめていく。その過程で重要容疑者として最初の犠牲者の娘が登場しかき回す。 本書は女性作家の作品にしては性描写も結構露骨に入る。また最後には一応犯行の動機などもかたられるがいかにも絵空事に思えた。警察の役割などもちょっと小さすぎる。これらがマイナス要素であった。2011/02/03
putisiyante
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ドイツミステリー大賞受賞作。独語タイトル゛脳の女王゛2011/01/24
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