内容説明
“ボストン絞殺魔”ことアルバート・デサルヴォは「男子性欲亢進症」と呼ばれる病気だった。デサルヴォの妻は、彼が一日に平均六回のセックスを求めるといって、いつも不満を漏らした。性欲があまりにも強すぎたデサルヴォ。痴漢行為から始まった彼の犯罪は、しだいに殺人へと突き進んでいく…。本書は、痴情のもつれや三角関係の末に殺人を犯すような愛憎殺人はいうにおよばず、女性の体に興味を抱いた男による猟奇殺人のケースなど、愛情と欲望の歪みから殺人に至る衝撃的な事例50話を、あますところなく収録している。
目次
アルバート・デサルヴォ―ボストン絞殺魔
バスルームで首を切った男
レジナルド・クリスティ―死体愛好者
デニス・ニルセン―死体を愛した殺人者
ヘイドニクの恐怖の館
ペーター・キュルテン―デュッセルドルフの怪物
袋詰めの死体
邪魔な女房は毒蛇で始末
あの人、とうとうやったのね!
被害者を胸につけた殺人者〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Gen Kato
2
主に英米の事件を集めた一冊。有名猟奇事件も取り上げているけれど、それ以外の方が興味深かった。2016/10/12
キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言
2
1998年5月19日
ハルチソ
2
ショートの話なのに読みにくくて苦労した。大半は面白くなかった。2015/08/18
親知らずは存在しない
1
クリミナル・マインド味のある話が50話も読めてお得。 1996年発行の本書、作者も訳者もトゥルー・クライム本が犯罪の温床になるって説には異を唱える!と言ってて、ゲームオタクと犯罪結びつけるヤツに似てるなぁと思った。いつも何かが生贄にされる。 印象に残ったのは49話目「愛欲と殺人の修道院」共犯者が次々死ぬ中独房で14年生き抜いた一人のシスターを、利用価値を見出して死ぬまで「性的な誘惑に悩まされている尼僧たちに向けて、道徳を尊重し道を踏み外さないようにと訴えかける小冊子の執筆」を任せたってのがしみじみコワイ。2024/03/26
madhatter
1
題名通りの内容。装丁や題名が誤解を招きそうだが、シリアルキラーを直接扱う訳ではない。また、このような言い方には語弊があるが、収録された事件には猟奇的とは言い難いものもある。著者の語り口もセンセーショナルにはならず、ひたすら「何が起こったか」を指摘することに終始している。一方、それについて著者が何らかの価値判断を下すことはない。この点、読み手が自分で考える余地があると判断するか、熱気に欠けていてつまらないと思うかは、人それぞれだろう。しかし、斯様な事件にを50も一気に読むのはなかなかしんどい…お腹一杯。2010/06/17