内容説明
ある夜、異常犯罪者に襲われた少女を救った青年チェイス。彼はヴェトナムで傷つき、ただこの田舎町で平穏な生活を送ることだけを望んでいた。そのチェイスのもとに謎の男から夜ごと電話がかかりはじめる。堕落した若い連中を見つけ出し、彼らに罰を下しているのだ、と男は言明した。そしてその自分の行為に邪魔が入ったことに腹をたて、こんどはチェイスに対して報復するという―。姿なき殺人者の挑戦は続く。チェイスの身辺を監視し、自動車に爆弾を仕掛けてきた。社会と権威に対する不信を抱くチェイスは、自分一人の力で“ジャッジ”と対決することを決意した―。鬼才クーンツが、時代の病理を鋭くえぐった、サスペンス・ハードロマン。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
散文の詞
52
ベトナム戦争の英雄として騒がれながらも、罪悪感と悪夢に苛まれる生活の中、殺人を目撃したことから犯人に狙われるとこになる主人公が、自ら犯人捜しを始めるという話。 犯人の襲撃にあうのだが、結局、犯人を…。まあ、クーンツらしいと言えばそうだけど、どうもしりすぼみな感じがするのは、当初別のペンネームで出版したとかで、まだ若い頃の作品だからか。 でも、比較的読みやすいし、サスペンスとしては面白い。 2020/01/10
Tetchy
3
著者お得意の巻き込まれ型サスペンス。ベトナム戦争帰りで社会人的な普通の生活が出来ない―女も抱けない!!―チェイスが脅迫者を辿る事で魅力的な女性と出会い、自己を再生していくという男の復活劇の要素を含んでおり、正に小説のツボを押さえた構成になっている。が、故に定型を脱せず、凡百のミステリとなっているのも確か。犯人の正体が判明してからの展開がいかにも呆気ない。2009/06/02
アインシュタイン
2
ベトナム戦争の隠された事実、いまや明らかになっていますが。ベトナム戦争時の混沌としたアメリカで過ごしたクーンツが25歳の時に書かれた作品。作品としては青臭い感じがしますがなかなか2012/04/14
goldius
2
インポとホモの、女を無視した至高の戦いw2008/09/22
May
1
読了9作目。表紙絵すら見覚えがない。1992/12/01