内容説明
セックス・シンボルとして絶頂を極め、華麗なる男性遍歴を重ねてきたマリリン・モンローも、フランク・シナトラ、そしてケネディ大統領と接近するに及んで身辺に黒い影が落ちてくる。巷間伝えられるイメージとしは裏腹に、大統領のジョン・F、司法長官のロバートの女性癖は大胆だった。彼らはあえて隠そうともせず、兄弟でモンローと関係していく。このことはケネディを憎むマフィアに格好の攻撃材料を与えることになった。ようやく危機に気づいたロバート・ケネディが手を打とうとした時にはすでに遅く、情緒不安定で薬漬けのモンローは別れ話に素直に応じる理性を持ちあわせていなかった。―著者渾身のノンフィクション、いよいよ悲劇のクライマックス。
目次
第4部 マリリンとケネディ兄弟(ケネディ家の性的伝統;シナトラの影;マフィアの脅迫;ロバートとの情事;大統領の危機;盗聴;兄弟との別離)
第5部 燭は燃えつきて(眠れない一夜;最期の日;偽装捜査;検死;捜査終了;通話記録;隠蔽;暴かれた真実)
第6部 時は過ぎゆく
終幕 いくたびか夏は過ぎて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
28
ケネディ兄弟、シナトラ氏、そしてマフィア。三者三様の欲と目論見。愛に飢え、その愛の齎す優しさと残酷さという対極に翻弄されるマリリン。唯一、ディマジオ氏の変わらぬ思いが救い。但し、死後発見されたマリリンから氏への投函されなかった手紙が哀しすぎる。過熱する死因の風聞も、どこか”人として”のマリリンが置き去りにされた興味本位のみという印象。静かにスターの功績だけ称えてはどうであろうか・・・。2015/02/14
*kaoru
0
600人以上にインタビューされて、纏められたマリリン・モンローの真の姿、そして死の真相。死の真相はどうであれ、この人は弱々しく見えながらも、芯は強い女性だということが判る。でなければ既にスター女優になっていたのに、更なるスキルアップを求めて、NYのアクターズスタジオに通おうなんて思わないだろう。どうしても演じる役が頭の弱い金髪女ばかりだったので、そういう人なのだろうと思われがちだけど、実際は頭の回転の良い、とても気さくで気の良い人だったよう。そこが抜け目ない人達に利用されちゃったのかもしれないと思った。2012/09/23
nyanlay
0
読み応えはあったけど、モンローの死とケネディ兄弟の関係性が見えなかったのが残念。2009/07/13
ゴリゾウ
0
下巻/#524-21998/07/28