出版社内容情報
むかしあるところに、おこりんぼうで口の悪い王様がおりました。ある秋の日、森の王に悪口を言ってしまった王様は、悪口が全部本当になる魔法をかけられてしまい……。
6歳から
内容説明
むかしむかしあるところに、それはそれはおこりんぼうで、口の悪い王様がおりました。ある秋の日のひぐれどき、森の王と名のる不思議な男に、「あなたの姫を、むすこの花よめにほしい」と言われておこった王様は、つい悪口を言ってしまいます。すると王様は、悪口がすべて本当になる魔法をかけられてしまい…。イメージの魔術師エロール・ル・カインがみずから文章も手がけた、華麗で幻想的な絵本です。
著者等紹介
ル・カイン，エロール［ルカイン，エロール］［Ｌｅ Ｃａｉｎ，Ｅｒｒｏｌ］
１９４１年、シンガポールに生まれる。子どものころ、日本、香港、サイゴンなどを旅行したり、インドに５年間住んだりした。１４歳のときから、アニメーション作りにとりつかれ、また東洋の神話や伝説にも興味をもった。１９６８年に初めての絵本を出版して以来、数多くの作品を発表。『ハイワサのちいさかったころ』でケイト・グリーナウェイ賞を受賞し、名実ともにイギリスを代表する絵本作家となった。１９８９年没
灰島かり［ハイジマカリ］
国際基督教大学卒。ＰＲ誌編集、コピーライターを経て、英国のローハンプトン大学院で児童文学を学ぶ。子どもの本を中心に英文学の翻訳、研究に携わる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
143
サイズはタテ29.5cm,ヨコ21.5cmと、ちょっと変形版。お話もル・カイン自身が書いている。物語はギリシャ神話のミダス王の話（王さまが手でさわったものを全て金に代えてしまう）にヒントを得ている。森の王という発想は斬新でいいのだが、肝心なところでキャベツ姫の意思が全く問われないのは、ル・カインが幼少期をアジアで過ごしたからだろうか。絵のタッチはこれもこの作品に独特のもの。色彩はいつもながら美しいが、繊細な線ではなく、表紙からも感じられるように、ここではよりマッスな量感と厚みとを持って描かれている。2013/12/12
KAZOO
119
これは原作も絵もすべてル・カインの作品なのですね。色彩的にも非常にきれいで楽しませてくれます。内容はグリムなどに似たようなはなしで単純なのですが、表紙にもあるように野菜が幻想的な感じです。2017/08/18
野のこ
46
華麗で幻想的、そしてあやしげな世界。怒りん坊の王さまはもんくたらたら。オタンコナスとかヘナチョコとか、悪い王様というかガキっちょみたい。ユーモラスな物語で訳もぴったり。軽やかで楽しげな雰囲気が良かったです。王さまと王子さまのホクロの場所が一緒♪ と思ったらみんなもやった（笑）森の王さまがどこかで見たような…と考えてちびまる子ちゃんにたまに出てくる怪しげなピエロに雰囲気が似てるのに気づきました。ここからイメージしたのかも。2018/05/16
小夜風
31
【図書館】エロール･ル･カイン自身がお話も創作した華麗で幻想的な絵本♪あるところに口の悪い王様がいて、森の王と名乗る不思議な男を怒らせてしまい、王様の悪口がすべて本当になる魔法をかけられてしまいます。口の悪いあの人に読ませてあげたいわ(笑)。でも野菜に変えられてしまった姫と侍女たちが、それはそれで可愛かった♪読み返してみると、最初の頁から不思議な男が…すべては仕組まれたことだったのですね。くじゃく、ユニコーン、天使…絵が素敵でうっとりします♪2014/05/21
あおい
28
おこりんぼで口の悪い王様は森の王の怒りをかって大変な事に。ダメだっていうのに悪態つくのをやめられないトホホな王様。ホント口は災いの元。幻想的なル・カインの絵美しいです。2017/01/26
