小学館101新書<br> 外来生物クライシス―皇居の池もウシガエルだらけ

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小学館101新書
外来生物クライシス―皇居の池もウシガエルだらけ

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  • サイズ 新書判/ページ数 254p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784098250615
  • NDC分類 481.7
  • Cコード C0245

出版社内容情報

日本固有種を脅かす外来生物たち。その中で特に問題になっている33種を取り上げ、問題点と現実的な対策を探ります。取り上げたすべての生物のイラストも掲載。誰も知らなかったエピソード満載の読み物です。

内容説明

外来生物によって日本固有種が脅かされている。筆者が皇居内の生物調査に参加したときに目の当たりにしたものは、池の中や水辺を我が物顔で跳びまわるアメリカ原産・ウシガエルの大群だった。現在日本では、動物だけに絞ると約640種の外来生物が定着していると見られている。本書では特に問題となっていて、興味深いトピックスを持つ33種の外来生物の現状を取り上げ、その対処法を探る。

目次

第1章 日本を襲う外来生物(チュウゴクオオサンショウウオ;タイワンザル ほか)
第2章 人の生活に影響を与える外来生物(セイヨウミツバチ;ハクビシン ほか)
第3章 人間が招いた外来種問題(オオヒキガエル;カミツキガメ ほか)
第4章 人命を脅かす外来生物(ハイブリッドハブ;エキノコックス(多包条虫) ほか)

著者等紹介

松井正文[マツイマサフミ]
1950年長野県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授、京都大学理学博士、日本爬虫両棲類学会会長。信州大繊維学部卒業後、京都大学大学院理学研究科中退。京都大学教養部助手を経て現在に至る。現地でのフィールドワークを重ねながら、東・東南アジアの両生類の保全や進化史の研究を続けており、この分野では世界的な第一人者として知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tomomi Yazaki

17
外来種。以前の私は全面的な否定派でしたが、それは私たち人間の立場に立った時の感情だと気づき、現在は、それも自然と認識しています。本書では、30種余りの日本に定着している外来種を紹介している。オオサンショウウオやニホンザルの混血種。遺伝子汚染が心配されているけど、彼らにとってはそれで生き易くなるのだから、生態系に悪影響だとか、人間がとやかくいう事ではない。国内外来種も駄目らしい。じゃあ、中国から連れてきて大繁殖しているトキは何なのか。そして本書で知りました。自然に対する一番の破壊行為は、農業だということを。2023/07/26

マウンテンゴリラ

2
ウシガエル,アメリカザリガニ,ミシシッピアカミミガメといった今や身近に目にする生き物が、結局は人間の身勝手さから、もはや収拾がつかないほどにまで繁殖させてしまった事実を目の当たりにさせられた。しかし、それを過去の人間が引き起こした罪であると断罪することが出来るだろうか。上記三者のうちアカミミガメを除いては、日本人の食糧事情の改善といった善意の意図があり、またそれをさらに象徴する生き物として、人間の命を脅かす生物(ハブ)への対策として導入されたマングースが挙げられているように、→(2)2019/05/31

ottohseijin

1
外来生物の移入が問題にされるようになったのは最近のことで、歴史をさかのぼれば外来種の移入やそれによる種の絶滅はむしろ普通の出来事だったはず。もちろん、固有種の保護は大事だし、人間に害を及ぼすような種には入ってきて欲しくないのは確かなんだけど。2010/02/01

Takesato Hayashi

0
昨年の夏の夕暮れ時、車の前を子連れの小動物が横切りました。タヌキ?と思って調べたら、尾に縞模様がありアライグマの親子でした。どこか他人事と思っていた外来生物問題が身近に迫っていることを知り、驚きました。元々は日本に居なかった生き物が、在来種かのように定着している。よく知られたアメリカザリガニ/ブラックバス/ウシガエル等のメジャー外来生物だけでなく、遺伝子汚染が問題視されているオオサンショウウオ、外国産クワガタムシなど身近な生活圏に関わっている幅広い生物について現状と経緯、問題点を解説しています。2016/05/30

うたまる

0
「環境省が2006年に発表した最新の資料によると、日本には現在、植物までを合わせると2239種の外来生物が定着しているという」……日本の固有種を駆逐する外来生物についてのお勉強。本書では代表的な33種を取り上げ被害状況や防除対策など解説しているが、それによると移入経路については大きく3系統に分かれるようだ。その内、産業用移入と貿易時の混入はやむを得ないとして、ペット用に輸入しておきながら成長し過ぎたから放棄というのはアホ過ぎるだろう。こんな無責任な馬鹿者のせいで絶滅しかかっている生物が気の毒でならない。2016/01/11

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