内容説明
むかし、むかし、わかいむすめにへんしんした白鳥が、王さまにみそめられて、おきさきになりました。そうして月日がたち、王子がうまれました。ある日、空をとぶ白鳥のむれが、おきさきによびかけます。こらえきれなくなったおきさきは、つばさをなげてもらい、いっしょにとんでいきました。王さまは魔女のラウマをあたらしいおきさきにむかえましたが、まま子の王子につらくあたるのでした。白鳥のおきさきさまは、まいばん、城にとんできて、王子のせわをするのです…。哀しくやさしい母と子の物語と、優美で気品あふれるバリュベネの絵がみごとにとけあった、オリジナル・ソビエト民話絵本。6歳から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yomineko@鬼畜ヴィタリにゃん💗
69
リトアニアの悲しい民話。美しい娘は実は白鳥。王様に見染められ妃となり、王子も生まれたが、白鳥達が歌を歌いながら飛んで来る。両親、そして懐かしい恋人も来て、我慢出来ずに白鳥に戻るが、白鳥の夫の死後、王様の所へ戻ると違う妃を迎えており、彼女は王子を苛めていた。。。白鳥は浮気をせず一生涯同じ相手と添い遂げる習性があるが、他の鳥はどうも違うらしい😨😨😨ま、いいか。鳥にも事情がありそう(笑)リトアニアは美しい国で琥珀の産地。2024/03/02
星落秋風五丈原
25
娘に変身した白鳥が后になる。やがて王子が生まれて。哀しく優しい母子の物語と優美で気品あふれるソビエトの画家の絵がとけあう。1990/05/03
ヒラP@ehon.gohon
7
白鳥の娘が、人間に変身して老夫婦の手伝いをしていました。 白鳥に戻るための翼を焼かれてしまい、白鳥に戻れなくなった後の、悲しいお話です。 白鳥の世界と人間の世界の間でつらい思いをする白鳥。 白鳥の世界に恋人や家族がいて、人間の社会にも夫と息子がいます。 白鳥の葛藤と心の動きを、茶色と白の二色でみごとに表現しているシグテ・バリュベネの絵がなんとも幻想的です。2014/06/08
もちもち
2
白鳥は翼を外すと、美しい人間のむすめになるの。むすめは人間に翻弄されていく。翼をもがれて人間と暮らすことになり、王子に買われていった。そこで得た愛しい我が子。子を捨て、白鳥の家族や恋人をとった心のひずみ。このむすめにとって、はたして何を選ぶことがよかったのかしら。最後に、むすめは再び翼をもがれます。そして、新しい妃であった魔女は死刑にされ、白鳥のむすめは再び妃となるのです。人間とはいかに恐ろしいものか。抽象化された柔らかい絵は、むすめの存在の儚さを想像させるのにすばらしいものでした。2012/05/07
0
★★★☆☆2007/11/25
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- 電子書籍
- 愛という名の復讐本編